日本のバイナリーオプションのルールとは?2時間ルール・判定回数・知識確認を解説

バイナリーオプション

日本のバイナリーオプションには、短時間で何度も取引できるような商品にならないよう、取引期間や判定時刻、取引開始時の確認などについてルールが設けられています。

代表的なものが、

  • 取引期間は原則2時間以上
  • 判定時刻の間隔は原則2時間以上
  • 1営業日の判定時刻は最大12回
  • 判定前にポジションを解消できる機会を設ける
  • 取引開始前に知識や投資経験などを確認する
  • 顧客全体の月次取引実績を公表する

といったルールです。

これらは、2013年に金融庁が制度面の整備を行い、それを受けて金融先物取引業協会(FFAJ)が個人向け通貨関連店頭バイナリーオプションについて自主規制ルールを整備したものです。

この記事では、日本のバイナリーオプションにどのようなルールがあるのか、「2時間ルール」や判定回数、途中決済、知識確認などを初心者向けに解説します。

※この記事で説明する「2時間以上」「最大12回」などの詳細ルールは、主として金融先物取引業協会の会員が個人向けに提供する通貨関連店頭バイナリーオプションについてのルールです。株価指数や商品を対象とするバイナリーオプションまで、すべて同じ商品仕様になるという意味ではありません。

  1. 日本のバイナリーオプションにルールが設けられた理由
    1. 2013年に規制・自主規制が整備された
    2. 以前は5分・10分などの短時間取引もあった
  2. 国内バイナリーオプションの「2時間ルール」とは?
    1. 権利行使価格は判定時刻の2時間以上前に決める
    2. 取引期間は原則2時間以上
    3. 「2時間以上=2時間保有しなければならない」ではない
  3. 判定時刻は原則2時間以上の間隔・1日最大12回
    1. 判定時刻の間隔は原則2時間以上
    2. 1営業日の判定時刻は最大12回
  4. 判定前にポジションを解消できる仕組みがある
    1. 判定時刻まで必ず保有する必要はない
    2. 途中売却・反対売買などの方法がある
  5. オプション価格の提示にもルールがある
  6. 業者側が「総取り」になる仕組みは禁止されている
  7. 取引開始前には知識・経験などの確認がある
    1. 知識確認テストなどが行われる
    2. 投資経験や適合性も確認される
  8. 国内業者は毎月の取引実績を公表する
    1. 顧客の支払総額に対する受取総額の割合を公表する
    2. 損失が発生した口座の割合も公表する
  9. 国内バイナリーオプションでも会社によって条件は異なる
  10. 海外バイナリーオプションとはルールが異なる
  11. 国内バイナリーオプションのルールで注意したいこと
    1. ルールがあるから利益を出しやすいわけではない
    2. 少額でも繰り返し取引すれば損失は大きくなる
  12. まとめ

日本のバイナリーオプションにルールが設けられた理由

現在の国内バイナリーオプションには、投資者保護などを目的としたさまざまなルールがあります。

その背景には、以前提供されていた非常に短時間で結果が決まるバイナリーオプションがあります。

2013年に規制・自主規制が整備された

2013年、金融庁は個人向け店頭バイナリーオプションについて制度面の見直しを行いました。

それを受けて、金融先物取引業協会は「個人向け店頭バイナリーオプション取引業務取扱規則」とガイドラインを制定しました。

現在の国内バイナリーオプションは、

金融商品取引法令や金融庁による制度上の枠組み

に加えて、

金融先物取引業協会による自主規制

によって取引環境が整備されています。

以前は5分・10分などの短時間取引もあった

規制強化前には、

「5分後に円高か円安か」

といった非常に短時間で結果が分かる商品も提供されていました。

短時間で何度も取引できることによる過度な投機性などが問題視され、現在のような商品設計・取引方法に関するルールが整備されました。

国内バイナリーオプションの「2時間ルール」とは?

国内バイナリーオプションでよく聞くのが、**「2時間ルール」**です。

ただし、

「購入したら必ず2時間保有しなければならない」

という意味ではありません。

権利行使価格は判定時刻の2時間以上前に決める

通貨関連店頭バイナリーオプションでは、原則として権利行使価格を判定時刻の2時間以上前に決定します。

また、決定した権利行使価格は、原則として取引期間中に変更しません。

つまり、顧客が注文するたびに、その時点の為替レートを新しい判定基準として設定するような、極端に短時間のHIGH/LOW型とは異なる商品設計になっています。

取引期間は原則2時間以上

顧客との取引開始から判定時刻までの取引期間も、原則として2時間以上とされています。

たとえば、

8:00に回号開始 → 10:00に判定

なら、回号全体の取引期間は2時間です。

ただし、2時間は最低限の基準なので、3時間など、より長い回号を設定することもできます。

「2時間以上=2時間保有しなければならない」ではない

ここは特に重要です。

2時間以上というルールは、回号全体の取引期間についてのものです。

たとえば、

8:00~10:00の回号

で9:50まで購入できる場合、9:50に購入した人が判定まで保有する時間は約10分です。

つまり、

回号の取引期間が2時間以上

自分が購入してから保有する時間

は別です。

国内BOの「2時間ルール」は、

「最低2時間保有しなければならないルールではない」

と覚えておくと分かりやすいでしょう。

判定時刻は原則2時間以上の間隔・1日最大12回

取引期間だけでなく、判定時刻にもルールがあります。

判定時刻の間隔は原則2時間以上

通貨関連店頭バイナリーオプションでは、判定時刻の間隔は原則として2時間以上とされています。

たとえば、

10:00
12:00
14:00
16:00

のように、一定の間隔を空けて判定時刻を設定する仕組みです。

1営業日の判定時刻は最大12回

1営業日に設定できる判定時刻は最大12回です。

ただし、

すべての会社が12回提供しなければならない

という意味ではありません。

12回は上限なので、実際の商品では1日10回などに設定されている場合もあります。

そのため、国内BOには1日10回の商品もあれば、最大12回の判定機会を設ける商品もあります。

国内6社で実際に何時から何時まで取引できるのか、回号数や判定時刻については、
バイナリーオプションの取引時間・判定時刻
で比較しています。

判定前にポジションを解消できる仕組みがある

国内の通貨関連店頭バイナリーオプションでは、

「一度取引したら判定時刻まで何もできない」

という商品にならないよう、判定前にポジションを解消できる機会を設けるルールがあります。

判定時刻まで必ず保有する必要はない

取引期間中は、保有しているポジションを判定前に解消できるよう取引機会が提供されます。

そのため、判定時刻まで待たずに損益を確定することができます。

ただし、実際に決済できる最終時刻は商品ごとに定められています。

途中売却・反対売買などの方法がある

ポジションを解消する方法には、

  • 購入したオプションを途中売却する
  • 反対売買によって決済する

などがあります。

また、途中決済できるからといって、

必ず利益を確保できる
必ず損失を小さくできる

という意味ではありません。

決済時のオプション価格によって損益は変わります。

判定前にポジションを解消する仕組みや、利益確定・損失軽減の考え方については、
バイナリーオプションの途中売却とは?
で詳しく解説しています。

オプション価格の提示にもルールがある

国内の通貨関連店頭バイナリーオプションでは、顧客が取引判断できるよう、買付価格・売付価格などを提示する仕組みが設けられています。

商品には、

買いと売りの両方を提示するタイプ

や、

コール・プットを購入し、保有したオプションを途中売却するタイプ

などがあります。

具体的な表示方法は商品ごとに異なりますが、判定前にポジションを解消するための価格も提示されます。

バイナリーオプションの購入価格・売却価格やスプレッドの考え方については、
バイナリーオプションの購入価格・スプレッドとは?
で詳しく解説しています。

業者側が「総取り」になる仕組みは禁止されている

日本の通貨関連店頭バイナリーオプションでは、取扱業者だけが一方的に利益を得る、いわゆる**「総取り」になる商品設計**は禁止されています。

そのため、

  • 買いと売りの双方を提供する
  • 同じ権利行使価格についてコール・プットの両方向へ投資できるようにする

など、顧客が反対方向にも取引できる仕組みが設けられています。

実際の商品では取引方法に違いがありますが、業者側だけが一方的に有利になるような設計を防ぐことが目的です。

取引開始前には知識・経験などの確認がある

国内BO会社では、取引開始前に知識確認テストなどが行われることがあります。

これは、バイナリーオプションが見た目以上に複雑なデリバティブ取引だからです。

知識確認テストなどが行われる

取扱会社は、顧客がバイナリーオプションの仕組みやリスクについて必要な基礎知識を理解しているか確認します。

そのため、

  • バイナリーオプションの仕組み
  • オプション価格
  • ペイアウト
  • 最大損失
  • リスク

などを確認する知識確認テストや事前学習コンテンツが用意されています。

十分な知識が確認できない場合には、すぐに取引を開始できないことがあります。

投資経験や適合性も確認される

知識だけでなく、

その人にバイナリーオプション取引が適しているか

という適合性も確認されます。

たとえば、

  • FX
  • 株式
  • オプション
  • 先物
  • その他の金融商品

などの投資経験を確認する場合があります。

また、取扱会社によっては、投資可能資金や取引・損失の限度額などを確認する場合もあります。

具体的な取引開始基準は、それぞれの会社の最新情報を確認する必要があります。

会社選びから口座開設、知識確認、入金、実際の取引までの流れについては、
バイナリーオプションの始め方・やり方
で解説しています。

国内業者は毎月の取引実績を公表する

国内BO会社を見ると、

「総支払割合」
「損失発生口座割合」

といった数字が毎月公表されています。

これも国内バイナリーオプションの重要な情報公開ルールの一つです。

顧客の支払総額に対する受取総額の割合を公表する

各社は、顧客全体について、

顧客が支払った総額に対して、顧客が受け取った総額がどの程度だったか

という割合を公表しています。

会社によって正式名称は異なりますが、本サイトでは分かりやすく**「還元率」**と表記しています。

ただし、

還元率95%=95%の確率で勝てる

という意味ではありません。

あくまで顧客全体について集計した過去の取引実績です。

損失が発生した口座の割合も公表する

もう一つ公表されるのが、

その月に取引した口座のうち、月間損益がマイナスだった口座の割合

です。

還元率と損失発生口座割合は意味が異なるため、両方を見ることで顧客全体の取引実績を複数の角度から確認できます。

また、1か月だけでは数字が変動するため、複数月の推移を見ることも重要です。

国内6社の還元率と損失発生口座割合について、最新月だけでなく6か月・12か月の推移まで比較した結果は、
国内バイナリーオプション6社の還元率比較
でまとめています。

金融先物取引業協会では、個人向け店頭バイナリーオプションの月次取引実績を確認できます。

金融先物取引業協会「個人向け店頭バイナリーオプション取引月次速報」

国内バイナリーオプションでも会社によって条件は異なる

日本には共通するルールがありますが、各社の商品仕様まで統一されているわけではありません。

たとえば、1営業日の判定時刻は最大12回ですが、実際には1日10回の商品もあります。

また、取引期間も原則2時間以上なので、2時間だけでなく3時間の商品を設定することもできます。

つまり、

国内共通ルールの範囲内で、取引時間・回号数・価格・ペイアウトなどの商品条件は異なる

と考えると分かりやすいでしょう。

国内6社の商品種類、通貨ペア、還元率、取引時間などをまとめて比較したい場合は、
国内バイナリーオプション会社6社の比較
も参考にしてください。

海外バイナリーオプションとはルールが異なる

ここまで説明した「2時間以上」「最大12回」などは、主として日本の金融先物取引業協会会員が個人向けに提供する通貨関連店頭バイナリーオプションについてのルールです。

海外業者の商品に、日本の自主規制ルールがそのまま適用されるわけではありません。

また、海外で金融ライセンスを取得している業者であっても、日本居住者に金融商品取引を業として提供する場合には、日本の金融商品取引法に基づく登録が必要です。

海外ライセンスを持っていることと、日本で金融商品取引業の登録を受けていることは別です。

海外業者と国内業者の違いや、日本での登録、無登録業者のリスクについては、
海外バイナリーオプションは違法?国内との違い・無登録業者のリスク
で詳しく解説しています。

国内バイナリーオプションのルールで注意したいこと

日本では投資者保護を目的としてさまざまなルールが整備されています。

しかし、ルールがあることと利益を出しやすいことは別です。

ルールがあるから利益を出しやすいわけではない

取引期間、価格提示、情報公開などのルールは、適正な取引環境を整え、投資者を保護するためのものです。

相場を予測しやすくしたり、利益を保証したりするものではありません。

バイナリーオプションでは判定時刻の価格を予測する必要があり、将来の相場を正確に予測することはできません。

少額でも繰り返し取引すれば損失は大きくなる

国内BOには、1回あたり数百円程度から利用できる商品もあります。

しかし、

「1回の金額が小さい=累計損失も小さい」

とは限りません。

1回500円の損失でも、何度も取引すれば損失額は積み重なります。

1日に複数の判定機会が用意されていても、すべての回号で取引する必要はありません。

商品仕様は変更される場合があるため、実際に取引するときは各社の最新公式情報や取引説明書も確認しましょう。

まとめ

日本の個人向け通貨関連店頭バイナリーオプションには、投資者保護などを目的としてさまざまなルールが設けられています。

主なポイントは、

  • 2013年に規制・自主規制が整備された
  • 権利行使価格は判定時刻の2時間以上前に決定する
  • 取引期間は原則2時間以上
  • 判定時刻の間隔は原則2時間以上
  • 1営業日の判定時刻は最大12回
  • 判定前にポジションを解消できる機会がある
  • 取引開始前に知識・経験・適合性などを確認する
  • 顧客全体の月次取引実績を公表する

という点です。

特に覚えておきたいのは、

「2時間ルール=購入してから2時間保有しなければならない」ではない

ということです。

2時間以上というのは回号全体の取引期間についてのルールであり、その取引期間中に購入したり、判定前にポジションを解消したりすることができます。

また、国内のルールが整備されているからといって、バイナリーオプションで利益を出しやすくなるわけではありません。

取引期間・判定条件・価格・途中決済などの商品内容を理解したうえで、自分に合った取引なのかを判断することが重要です。

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