FX会社を選ぶとき、
「証拠金維持率が何%になるとロスカットされる?」
「FX会社によってロスカットの基準は違う?」
「ロスカットと追証は何が違う?」
と気になる人もいるでしょう。
FXでは、証拠金維持率などがFX会社の定める基準まで低下すると、保有しているポジションが強制的に決済されるロスカットがあります。
ただし、FX会社によって、
- ロスカット水準
- アラート水準
- 判定タイミング
- 証拠金維持率の計算方法
- 追加証拠金(追証)の有無
などが異なります。
この記事では、主なFX会社のロスカットルールを比較し、証拠金維持率や追証との違い、確認しておきたいポイントを解説します。
FX会社のロスカットルールを比較
2026年9月確認時点の主なFX会社のロスカットルールを整理すると、次のようになります。
| FX会社 | ロスカット基準 | 主なアラート水準 | 判定・監視 | 追加証拠金 |
|---|---|---|---|---|
| SBI FXトレード | 証拠金維持率50%未満 | 100%・60%未満 | 原則20秒ごと | あり |
| DMM FX | 証拠金維持率50%以下 | 70%未満 | システム判定 | あり |
| GMOクリック証券 | 証拠金維持率50%未満 | 50%以上100%未満 | 一定間隔で監視 | あり |
| みんなのFX | 証拠金維持率100%以下 | 120%以下 | 120%以下はリアルタイム監視 | なし |
| LIGHT FX | 証拠金維持率100%以下 | 120%以下 | 120%以下はリアルタイム監視 | なし |
| 松井証券FX | 50~90%から選択 | プレアラート120%・アラート100% | 維持率に応じて監視 | あり |
| JFX | 有効比率100%未満 | 200%未満 | 1~10秒ごと | なし |
| ヒロセ通商 | 有効比率100%未満 | 200%未満 | システム判定 | なし |
ロスカット基準だけでも、50%前後を採用する会社と100%前後を採用する会社があります。
また、松井証券FXのように、個人口座ではロスカット率を50~90%から選択できる会社もあります。
そのため、ロスカット率だけでなく、アラート・判定タイミング・追証制度まで確認することが重要です。
ロスカット率が高い・低いだけでは比較できない
ロスカット水準が100%の会社は、50%の会社より早い段階で強制決済されます。
一方、50%までロスカットされない場合は、含み損がより大きくなる可能性があります。
したがって、ロスカット率の高低だけで優劣を判断することはできません。
FXのロスカットとは?
ロスカットとは、含み損が拡大して証拠金維持率などがFX会社の定める水準まで低下した場合に、保有ポジションを強制的に決済する仕組みです。
FXでは証拠金を利用して、その何倍もの金額を取引できます。
そのため相場が大きく逆方向へ動くと、短期間で損失が拡大する可能性があります。
ロスカットは、こうした損失の拡大を抑えるために設けられています。
ロスカットされても損失額は保証されない
注意したいのは、ロスカット基準の価格で必ず決済されるわけではないことです。
相場急変時や流動性が低下した場面では、ロスカット判定から実際の約定までに価格が動き、基準を大きく下回って決済される場合があります。
その結果、預けている証拠金を上回る損失が発生する可能性もあります。
ロスカットは、損失額を一定範囲に保証する仕組みではありません。
証拠金維持率とは?
証拠金維持率は、保有しているポジションに必要な証拠金に対して、口座資産にどの程度余裕があるかを示す割合です。
一般的には、
証拠金維持率が高い
→ 証拠金に余裕がある
証拠金維持率が低い
→ ロスカットに近づいている
と考えます。
ただし、計算方法の細部はFX会社によって異なります。
たとえばDMM FXでは、
(純資産額-注文証拠金)÷ポジション必要証拠金×100
で計算します。
一方、みんなのFXでは、
純資産÷必要証拠金×100
です。
また、JFXやヒロセ通商では「証拠金維持率」ではなく有効比率という名称が使われます。
同じ100%という数字でも、FX会社によって計算方法や用語が異なる場合があるため、実際の取引ルールを確認しましょう。
ロスカットと追加証拠金(追証)の違い
ロスカットと追証は混同されやすいですが、別の仕組みです。
ロスカットは強制決済
ロスカットは、証拠金維持率などが所定の水準まで低下した場合に、ポジションを強制決済する仕組みです。
たとえばDMM FXでは、証拠金維持率50%以下がロスカット基準です。
追証は証拠金不足を解消する制度
追加証拠金(追証)は、営業日の判定時点などで証拠金が不足した場合に、不足額の入金やポジション決済を求める制度です。
DMM FXでは、営業日終了時に証拠金維持率100%未満の場合に追加証拠金が発生し、50%以下になるとロスカットされます。
SBI FXトレード・GMOクリック証券・松井証券FXにも追加証拠金制度があります。
一方、
- みんなのFX
- LIGHT FX
- JFX
- ヒロセ通商
では追加証拠金制度はありません。
このように、ロスカットと追証の有無・基準はFX会社によって異なります。
主なFX会社のロスカットルール
各社の違いを簡潔に確認します。
SBI FXトレード|証拠金維持率50%未満
SBI FXトレードでは、証拠金維持率が50%未満になるとロスカットされます。
判定は原則20秒ごとで、100%未満・60%未満ではアラーム通知があります。
営業日終了時に100%未満の場合は、追加証拠金が発生します。
DMM FX|証拠金維持率50%以下
DMM FXでは、証拠金維持率が50%以下になると全ポジションがロスカットされます。
70%未満ではアラートがあり、営業日終了時に100%未満の場合は追加証拠金が発生します。
期限までに追証を解消できない場合は、マージンカットの対象になります。
GMOクリック証券|証拠金維持率50%未満
GMOクリック証券のFXネオでは、証拠金維持率が50%未満になるとロスカット対象となります。
50%以上100%未満ではアラート対象となり、ニューヨーククローズ時点で100%未満の場合には追加証拠金が発生します。
みんなのFX|証拠金維持率100%以下
みんなのFXでは、証拠金維持率が100%以下になると全建玉に自動的に決済注文が発注されます。
120%以下ではアラートがあり、追加証拠金制度はありません。
LIGHT FX|証拠金維持率100%以下
LIGHT FXも、証拠金維持率100%以下でロスカット、120%以下でアラートとなります。
追加証拠金制度はありません。
松井証券FX|ロスカット率を50~90%から選択
松井証券FXでは、個人口座のロスカット率を、
- 50%
- 60%
- 70%
- 80%
- 90%
から選択できます。
プレアラートは120%、アラートは100%で、取引終了時点のリアルタイム維持率が100%未満の場合には追証が発生します。
JFX|有効比率100%未満
JFXでは「証拠金維持率」ではなく有効比率を使用します。
有効比率が100%未満になるとロスカットされ、判定は1~10秒ごとです。
200%未満ではアラートがあり、追加証拠金制度はありません。
ヒロセ通商|有効比率100%未満
ヒロセ通商のLION FXでも、有効比率が100%未満になるとロスカットされます。
200%未満では注意喚起やアラートがあり、追加証拠金制度はありません。
ロスカットルールを比較するときのポイント
FX会社のロスカットを比較するときは、次の項目を確認しましょう。
ロスカット水準
まず、証拠金維持率・有効比率が何%になったときにロスカットされるか確認します。
ただし、水準の高低だけで判断するのではなく、他のルールと合わせて見ることが重要です。
証拠金維持率の計算方法
同じ「100%」でも、FX会社によって純資産や注文証拠金などの扱いが異なる場合があります。
利用するFX会社の計算方法を確認しましょう。
アラート水準
ロスカット前に、
- メール
- プッシュ通知
- 取引画面
などで注意喚起されるか確認します。
ただし、相場が急変するとアラートを受け取る前にロスカットされる可能性もあります。
判定タイミング
リアルタイムに近い監視を行う会社もあれば、数秒・数十秒など一定間隔で判定する会社もあります。
判定から実際の決済までに相場が動く可能性がある点にも注意が必要です。
追加証拠金の有無
追加証拠金制度がある場合は、
- 追証が発生する水準
- 判定時刻
- 解消期限
- 解消できなかった場合の強制決済
まで確認しておきましょう。
ロスカットリスクを抑えるために確認したいこと
ロスカット基準だけを確認するのではなく、普段の資金管理も重要です。
証拠金維持率に余裕を持つ
ロスカット水準ぎりぎりまでポジションを持つと、小さな値動きでも強制決済される可能性があります。
現在の証拠金維持率を確認し、余裕を持って取引しましょう。
取引数量を大きくしすぎない
取引数量が大きいほど、同じ値幅でも損益額が大きくなり、証拠金維持率も低下しやすくなります。
最大レバレッジだけでなく、実際にどの程度のポジションを保有しているかを確認することが重要です。
損切り注文を利用する
ロスカットまで損失を放置するのではなく、逆指値注文などを使って事前に損切り水準を決める方法があります。
ただし、相場急変時には指定した価格より不利な価格で約定する場合があります。
FX会社のロスカットに関するよくある質問
証拠金維持率が何%になるとロスカットされる?
FX会社によって異なります。
今回比較した会社では、50%前後を基準にする会社と100%前後を基準にする会社があります。
松井証券FXのように、一定の範囲から利用者がロスカット率を選択できる会社もあります。
ロスカットと追証は同じ?
異なります。
ロスカットは、証拠金維持率などが一定水準まで低下した場合にポジションを強制決済する仕組みです。
追証は、営業日の証拠金判定などで不足が発生した場合に、追加の証拠金やポジション決済を求める制度です。
ロスカットされれば預けた資金以上に損することはない?
いいえ。
急激な相場変動や流動性低下などにより、ロスカット基準を大きく下回る価格で約定することがあります。
その場合、預託した証拠金以上の損失が発生する可能性があります。
まとめ|ロスカット率だけでなく判定方法まで比較しよう
FX会社によって、ロスカットされる証拠金維持率や判定方法は異なります。
比較するときは、
「ロスカットが50%か100%か」だけを見るのでは不十分です。
確認する順番は、
①ロスカット水準
②証拠金維持率の計算方法
③アラート水準
④判定タイミング
⑤追加証拠金・強制決済ルール
とすると整理しやすくなります。
また、ロスカットは損失額を一定範囲に保証する制度ではありません。
証拠金維持率・取引数量・実効レバレッジを確認し、必要に応じて損切り注文を利用するなど、余裕を持った資金管理を行うことが重要です。
※本記事は情報提供を目的としており、特定のFX会社の利用や投資行動を推奨するものではありません。ロスカット水準・アラート・判定タイミング・追加証拠金などのルールは変更される場合があります。取引時は各FX会社の公式サイト・取引ルールで最新情報をご確認ください。

