FXを始めると、「米ドル/円」「ユーロ/米ドル」「ポンド/円」などの通貨ペアを見かけます。
通貨ペアとは、FXで売買する2つの通貨の組み合わせのことです。
FXは、ひとつの通貨だけを単独で売買するのではなく、2つの通貨を組み合わせて取引します。
たとえば、米ドル/円なら「米ドル」と「日本円」の組み合わせです。
ユーロ/米ドルなら「ユーロ」と「米ドル」の組み合わせです。
初心者の方にとっては、「ドル円が上がるとはどういう意味?」「ユーロドルは何を見ればいいの?」とわかりにくいかもしれません。
この記事では、FXの通貨ペアとは何か、米ドル/円やユーロ/米ドルの見方、通貨ペアが上がる・下がる意味、初心者が通貨ペアを選ぶときの注意点までわかりやすく解説します。
- FXの通貨ペアとは?
- 通貨ペアは2つの通貨でできている
- 左側の通貨と右側の通貨の意味
- 米ドル/円とは?
- ドル円が上がるとは?
- ドル円が下がるとは?
- 円安・円高とドル円の関係
- ユーロ/米ドルとは?
- ユーロドルが上がるとは?
- ユーロドルが下がるとは?
- 通貨ペアは相対的な強弱で動く
- 通貨ペアを買うとは?
- 通貨ペアを売るとは?
- ドルストレートとは?
- クロス円とは?
- メジャー通貨ペアとは?
- マイナー通貨ペアとは?
- 通貨ペアによって値動きの特徴が違う
- 通貨ペアとスプレッド
- 通貨ペアとpips
- 初心者はどの通貨ペアから見るべき?
- 通貨ペアを選ぶときのポイント
- 通貨ペアで初心者が勘違いしやすいこと
- 通貨ペアを理解すると相場が見やすくなる
- まとめ|通貨ペアは2つの通貨の力関係を表す
- FXの基本用語をまとめて確認する
FXの通貨ペアとは?
FXの通貨ペアとは、2つの通貨を組み合わせた取引対象のことです。
FXでは、ある通貨を買い、同時に別の通貨を売る形で取引します。
たとえば、米ドル/円を買う場合は、米ドルを買って日本円を売る取引です。
反対に、米ドル/円を売る場合は、米ドルを売って日本円を買う取引です。
このように、FXでは常に2つの通貨の強弱を比べながら取引します。
通貨ペアは、FXの基本になる考え方です。
通貨ペアは2つの通貨でできている
通貨ペアは、左側の通貨と右側の通貨でできています。
たとえば、米ドル/円は次のように見ます。
米ドル/円 = USD/JPY
左側のUSDは米ドルです。
右側のJPYは日本円です。
つまり、USD/JPYは「米ドルを日本円で見た価格」です。
同じように、ユーロ/米ドルは次のように見ます。
ユーロ/米ドル = EUR/USD
左側のEURはユーロです。
右側のUSDは米ドルです。
つまり、EUR/USDは「ユーロを米ドルで見た価格」です。
左側の通貨と右側の通貨の意味
通貨ペアでは、左側の通貨と右側の通貨に意味があります。
左側の通貨は、取引の中心になる通貨です。
右側の通貨は、左側の通貨の価値を表すための通貨です。
たとえば、USD/JPYが150.00なら、1米ドルが150円という意味です。
つまり、左側のUSDを、右側のJPYで表しています。
EUR/USDが1.0800なら、1ユーロが1.0800米ドルという意味です。
つまり、左側のEURを、右側のUSDで表しています。
初心者の方は、まず「左側の通貨が1単位で、右側の通貨でいくらかを表している」と覚えるとわかりやすいです。
米ドル/円とは?
米ドル/円は、米ドルと日本円の通貨ペアです。
表記では、USD/JPYと書かれます。
USD/JPYが150.00の場合、1米ドル=150円という意味です。
米ドル/円は、日本人にとって最もなじみやすい通貨ペアのひとつです。
ニュースでも「ドル円」「円安」「円高」という言葉がよく使われます。
初心者が最初に通貨ペアを学ぶなら、米ドル/円から覚えると理解しやすいです。
ドル円が上がるとは?
ドル円が上がるとは、米ドルが日本円に対して高くなることです。
たとえば、米ドル/円が次のように動いたとします。
150.00円 → 151.00円
この場合、1米ドルを買うために必要な円が150円から151円に増えています。
つまり、米ドルの価値が円に対して上がったということです。
この状態は、ドル高・円安です。
ドル円が上がる = ドル高・円安
と覚えるとわかりやすいです。
ドル円が下がるとは?
ドル円が下がるとは、米ドルが日本円に対して安くなることです。
たとえば、米ドル/円が次のように動いたとします。
150.00円 → 149.00円
この場合、1米ドルを買うために必要な円が150円から149円に減っています。
つまり、米ドルの価値が円に対して下がったということです。
この状態は、ドル安・円高です。
ドル円が下がる = ドル安・円高
と覚えましょう。
円安・円高とドル円の関係
初心者が混乱しやすいのが、円安・円高とドル円の関係です。
ドル円が上がると、円安です。
ドル円が下がると、円高です。
一見すると、「上がるのに円安?」と感じるかもしれません。
しかし、ドル円は「1ドルが何円か」を表しています。
1ドル=150円から1ドル=151円になると、1ドルを買うために必要な円が増えます。
つまり、円の価値が下がっているため、円安になります。
反対に、1ドル=150円から1ドル=149円になると、1ドルを買うために必要な円が減ります。
つまり、円の価値が上がっているため、円高になります。
ユーロ/米ドルとは?
ユーロ/米ドルは、ユーロと米ドルの通貨ペアです。
表記では、EUR/USDと書かれます。
EUR/USDが1.0800の場合、1ユーロ=1.0800米ドルという意味です。
日本円が入っていないため、米ドル/円より少しわかりにくく感じるかもしれません。
しかし、ユーロ/米ドルは世界的に取引量が多い通貨ペアのひとつです。
FXを学ぶうえでは、米ドル/円だけでなく、ユーロ/米ドルの見方も覚えておくと便利です。
ユーロドルが上がるとは?
ユーロドルが上がるとは、ユーロが米ドルに対して高くなることです。
たとえば、ユーロ/米ドルが次のように動いたとします。
1.0800 → 1.0900
この場合、1ユーロの価値が1.0800米ドルから1.0900米ドルに上がっています。
つまり、ユーロが米ドルに対して強くなったということです。
この状態は、ユーロ高・ドル安です。
ユーロドルが上がる = ユーロ高・ドル安
と覚えるとわかりやすいです。
ユーロドルが下がるとは?
ユーロドルが下がるとは、ユーロが米ドルに対して安くなることです。
たとえば、ユーロ/米ドルが次のように動いたとします。
1.0800 → 1.0700
この場合、1ユーロの価値が1.0800米ドルから1.0700米ドルに下がっています。
つまり、ユーロが米ドルに対して弱くなったということです。
この状態は、ユーロ安・ドル高です。
ユーロドルが下がる = ユーロ安・ドル高
と覚えましょう。
通貨ペアは相対的な強弱で動く
FXで大切なのは、通貨ペアは2つの通貨の相対的な強弱で動くということです。
たとえば、米ドル/円を見るときは、米ドルだけを見るのではありません。
米ドルと日本円のどちらが強いかを比べます。
米ドルが強く、円が弱ければ、ドル円は上がりやすくなります。
米ドルが弱く、円が強ければ、ドル円は下がりやすくなります。
同じように、ユーロ/米ドルでは、ユーロと米ドルのどちらが強いかを見ます。
ユーロが強く、米ドルが弱ければ、ユーロドルは上がりやすくなります。
ユーロが弱く、米ドルが強ければ、ユーロドルは下がりやすくなります。
FXは、片方の通貨だけではなく、2つの通貨の力関係を見る取引です。
通貨ペアを買うとは?
通貨ペアを買うとは、左側の通貨を買い、右側の通貨を売ることです。
たとえば、米ドル/円を買う場合は、米ドルを買って日本円を売る取引です。
米ドルが円に対して上がると思うなら、米ドル/円を買うという考え方になります。
たとえば、150.00円で米ドル/円を買い、151.00円で売れば、1円分の値上がりが利益になります。
このように、通貨ペアを買うときは、左側の通貨が右側の通貨に対して上がることを狙います。

通貨ペアを売るとは?
通貨ペアを売るとは、左側の通貨を売り、右側の通貨を買うことです。
たとえば、米ドル/円を売る場合は、米ドルを売って日本円を買う取引です。
米ドルが円に対して下がると思うなら、米ドル/円を売るという考え方になります。
たとえば、150.00円で米ドル/円を売り、149.00円で買い戻せば、1円分の値下がりが利益になります。
このように、通貨ペアを売るときは、左側の通貨が右側の通貨に対して下がることを狙います。
ドルストレートとは?
ドルストレートとは、米ドルを含む通貨ペアのことです。
たとえば、次のような通貨ペアがあります。
米ドル/円
ユーロ/米ドル
ポンド/米ドル
豪ドル/米ドル
米ドル/スイスフラン
米ドル/カナダドル
ドルストレートは、米ドルが直接関係している通貨ペアです。
米ドルは世界の基軸通貨と呼ばれることが多く、為替市場でも非常に重要な通貨です。
そのため、ドルストレートは米国の経済指標、米金利、FRBの金融政策などの影響を受けやすいです。
クロス円とは?
クロス円とは、日本円を含む通貨ペアのうち、米ドル/円以外の通貨ペアを指すことが多いです。
たとえば、次のような通貨ペアがあります。
ユーロ/円
ポンド/円
豪ドル/円
NZドル/円
カナダドル/円
スイスフラン/円
クロス円は、日本円と他の通貨の組み合わせです。
円が強くなるとクロス円は下がりやすくなり、円が弱くなるとクロス円は上がりやすくなります。
ただし、クロス円は相手側の通貨の強弱にも影響されます。
たとえば、ユーロ/円なら、ユーロと円の強弱を見ます。
ポンド/円なら、ポンドと円の強弱を見ます。
メジャー通貨ペアとは?
メジャー通貨ペアとは、取引量が多く、世界中でよく取引されている通貨ペアのことです。
代表的なものには、次のような通貨ペアがあります。
米ドル/円
ユーロ/米ドル
ポンド/米ドル
豪ドル/米ドル
米ドル/スイスフラン
米ドル/カナダドル
メジャー通貨ペアは、取引量が多いため、スプレッドが比較的狭くなりやすい傾向があります。
また、情報も集めやすいです。
初心者は、まず取引量が多く、情報を確認しやすい通貨ペアから学ぶとよいでしょう。
マイナー通貨ペアとは?
マイナー通貨ペアとは、メジャー通貨ペアに比べて取引量が少ない通貨ペアのことです。
新興国通貨を含む通貨ペアもあります。
たとえば、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円などです。
これらの通貨ペアは、スワップポイントが注目されることもあります。
しかし、値動きが大きくなりやすかったり、スプレッドが広がりやすかったりする場合があります。
初心者が最初からマイナー通貨ペアや新興国通貨を取引する場合は、特に注意が必要です。

通貨ペアによって値動きの特徴が違う
通貨ペアには、それぞれ値動きの特徴があります。
米ドル/円は、日本人にとって情報が集めやすく、比較的わかりやすい通貨ペアです。
ユーロ/米ドルは世界的に取引量が多く、米ドルとユーロの力関係を見やすい通貨ペアです。
ポンド/円やポンド/米ドルは、値動きが大きくなりやすい場面があります。
豪ドルは、中国経済や資源価格の影響を受けることがあります。
このように、通貨ペアごとに注目すべき材料が違います。
初心者は、いきなり多くの通貨ペアを見るよりも、まず1〜2種類に絞って特徴を学ぶ方が理解しやすいです。
通貨ペアとスプレッド
通貨ペアによって、スプレッドの広さは違います。
スプレッドとは、買値と売値の差のことです。
取引量が多い通貨ペアは、スプレッドが比較的狭くなりやすい傾向があります。
一方、取引量が少ない通貨ペアや、相場が急変している通貨ペアでは、スプレッドが広がることがあります。
スプレッドが広いと、取引コストが大きくなります。
初心者は、通貨ペアを選ぶときに、スプレッドも確認しておきましょう。

通貨ペアとpips
通貨ペアを見るときは、pipsの考え方も重要です。
pipsとは、FXで値動きの幅を表す単位です。
米ドル/円やユーロ/円のように円が絡む通貨ペアでは、基本的に1pipsは0.01円です。
ユーロ/米ドルのように円が絡まない通貨ペアでは、基本的に1pipsは0.0001です。
通貨ペアによって価格の表示が違うため、pipsを理解しておくと値動きの幅を比較しやすくなります。

初心者はどの通貨ペアから見るべき?
初心者は、まず米ドル/円から見るのがおすすめです。
理由は、日本人にとってニュースがわかりやすく、円安・円高の感覚もつかみやすいからです。
米国の経済指標、FRB、日本銀行、米金利、円安・円高など、学ぶ材料も多くあります。
次に、ユーロ/米ドルを見ると、米ドルとユーロの力関係を学びやすくなります。
ただし、最初から多くの通貨ペアを見すぎると混乱しやすいです。
初心者は、まずドル円を中心に学び、慣れてきたらユーロドルやクロス円も見る流れがよいでしょう。
通貨ペアを選ぶときのポイント
通貨ペアを選ぶときは、次の点を確認しましょう。
スプレッドが広すぎないか
値動きが大きすぎないか
情報を集めやすいか
取引量が多いか
自分が理解しやすい通貨か
重要な経済指標を確認しやすいか
自分の資金に対してリスクが大きすぎないか
初心者は、利益を狙いやすそうだからという理由だけで通貨ペアを選ばない方が安全です。
まずは、値動きの意味を理解しやすく、取引コストを確認しやすい通貨ペアから学びましょう。
通貨ペアで初心者が勘違いしやすいこと
初心者が通貨ペアで勘違いしやすいポイントがあります。
ドル円が上がると円高だと思ってしまう
ドル円が上がると、円安です。
1ドルを買うために必要な円が増えているため、円の価値は下がっています。
通貨ペアの片方だけを見てしまう
FXでは、2つの通貨の強弱を見る必要があります。
ドルが強くても、円も強ければドル円は大きく上がらない場合があります。
反対に、ドルがそこまで強くなくても、円が大きく弱ければドル円は上がることがあります。
通貨ペアごとの特徴を無視する
通貨ペアによって値動きの大きさ、スプレッド、注目材料は違います。
すべての通貨ペアを同じ感覚で取引するのは危険です。
スワップポイントだけで選んでしまう
高金利通貨はスワップポイントが魅力に見えることがあります。
しかし、為替変動リスクやスプレッドも確認する必要があります。
通貨ペアを理解すると相場が見やすくなる
通貨ペアを理解すると、FXの相場が見やすくなります。
たとえば、ドル円が上がっているときに、「ドルが強いのか」「円が弱いのか」を考えられるようになります。
ユーロドルが下がっているときに、「ユーロが弱いのか」「ドルが強いのか」を考えられるようになります。
この考え方ができると、ただチャートを見るだけでなく、通貨ごとの強弱を意識できるようになります。
FXでは、通貨ペア単体ではなく、通貨同士の比較で考えることが大切です。
まとめ|通貨ペアは2つの通貨の力関係を表す
FXの通貨ペアとは、2つの通貨を組み合わせた取引対象のことです。
米ドル/円なら、米ドルと日本円の組み合わせです。
ユーロ/米ドルなら、ユーロと米ドルの組み合わせです。
通貨ペアが上がる・下がるということは、左側の通貨と右側の通貨の力関係が変化しているということです。
ドル円が上がると、ドル高・円安です。
ドル円が下がると、ドル安・円高です。
ユーロドルが上がると、ユーロ高・ドル安です。
ユーロドルが下がると、ユーロ安・ドル高です。
初心者は、まず米ドル/円から通貨ペアの見方を覚えると理解しやすいです。
そのうえで、ユーロ/米ドルやクロス円なども少しずつ学んでいきましょう。
通貨ペアを理解すると、FXの値動きや通貨強弱をより整理しやすくなります。
FXの基本用語をまとめて確認する
FXの基本用語をまとめて確認したい方は「FX初心者が最初に覚えるべき用語まとめ」も参考にしてください。


