FXでは、「今すぐ買う・売る」だけでなく、あらかじめ価格を指定したり、利益確定や損切りまでまとめて予約したりするさまざまな注文方法があります。
代表的なのが、
- 成行注文
- 即時・ストリーミング注文
- 指値注文
- 逆指値注文
- OCO注文
- IFD注文
- IFO・IFDOCO注文
- トレール注文
です。
特にOCO・IFD・IFOは名称が似ているため、
「何が違うのか分からない」
という初心者も少なくありません。
また、FX会社によってトレールへの対応や注文名称、スマホアプリで利用できる機能などに違いがあります。
この記事では、主なFX会社の注文方法を比較し、OCO・IFD・IFO・トレールの違いや使い分けを初心者向けに解説します。
FX会社の注文方法を比較
主要FX会社では、OCO・IFD・IFOなどの複合注文に広く対応しています。
一方、トレールやスピード系の発注機能などには違いがあります。
| FX会社 | OCO | IFD | IFO・IFDOCO | トレール | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| SBI FXトレード | ○ | ○ | ○ | ○ | 2WAY・トレール対応 |
| GMOクリック証券 | ○ | ○ | ○ | ― | スピード注文対応 |
| DMM FX | ○ | ○ | ○ | ― | 即時注文・IFO対応 |
| 松井証券FX | ○ | ○ | ○ | ○ | IFDの決済でトレール利用可 |
| みんなのFX | ○ | ○ | ○ | ― | OCO・IFD・IFO対応 |
| LIGHT FX | ○ | ○ | ○ | ― | OCO・IFD・IFO対応 |
| JFX | ○ | ○ | ○ | ○ | 27種類の注文方法 |
| ヒロセ通商 | ○ | ○ | ○ | ○ | 複合注文・トレールなどに対応 |
SBI FXトレードではOCO・IFD・IFDOCO・トレール、GMOクリック証券ではOCO・IFD・IFD-OCOに加えてスピード注文が利用できます。JFXでは基本注文・クイック注文・時間指定注文などを含め、全27種類の注文方法が案内されています。
みんなのFXとLIGHT FXでは、成行・指値・逆指値・OCO・IFD・IFOに対応しています。
※注文方法は、取引ツールや新規・決済の別によって利用条件が異なる場合があります。
IFO・IFDOCO・IFD-OCOは基本的に同じ考え方
FX会社によって、
- IFO
- IFDOCO
- IFD-OCO
- IF-OCO
など名称が異なります。
基本的な仕組みは、
IFD注文+OCO注文
です。
新規注文が成立したあとに、利益確定・損切りなど2つの決済注文を有効にします。
FXの基本的な注文方法
OCOやIFOを理解する前に、基本となる注文方法を確認しておきましょう。
成行注文
成行注文は、注文価格を指定せず、約定を優先して売買する注文方法です。
すぐに取引したい場合に利用しやすい一方、相場が急変していると、想定した価格と実際の約定価格が異なる場合があります。
即時・ストリーミング注文
即時注文やストリーミング注文は、画面に表示されているレートを確認しながら発注する方式です。
たとえばDMM FXでは、表示されているレートをクリックまたはタップして発注する「即時注文」を利用できます。
FX会社によっては、さらに素早く発注するための専用機能も用意されています。
GMOクリック証券の「スピード注文」では、1クリックで成行注文を発注できます。
短期売買では便利ですが、確認画面を省略する機能では誤発注にも注意が必要です。
指値注文
指値注文は、自分に有利な価格を指定して売買を予約する注文です。
たとえばUSD/JPYが150円のとき、
149円まで下がったら買う
という注文を設定できます。
逆指値注文
逆指値注文は、現在価格より不利な方向の価格を指定する注文です。
代表的な用途は、
- 損切り
- ブレイクアウトでのエントリー
です。
たとえば150円で買ったUSD/JPYを、
149円まで下がったら売って損切りする
という設定ができます。
ただし、相場急変時には指定価格から離れた価格で約定する場合があります。DMM FXでも、逆指値は指定レート到達後の市場状況によって注文価格とかい離して約定する可能性が案内されています。
OCO注文とは?
OCOは、
One Cancels the Other
の略です。
2つの注文を同時に出し、一方が約定するともう一方が自動的に取り消される注文方法です。
利益確定と損切りの組み合わせで使われることが多いですが、OCOそのものは「利益確定+損切り専用」ではありません。
DMM FXでは、新規注文・決済注文のどちらでもOCOを利用できます。
利益確定と損切りを設定する例
USD/JPYを150円で買っている場合、
152円
→ 利益確定
149円
→ 損切り
という2つの注文を設定できます。
152円の注文が先に約定すると149円の注文は取り消され、149円が先に約定すると152円の注文が取り消されます。
OCOは、2つの注文のうち先に成立した方だけを残したい場合に利用する注文方法です。
IFD注文とは?
IFDは、
If Done
の略です。
新規注文と、その新規注文が成立したあとに有効になる1つの決済注文をセットで発注する方法です。
新規注文+決済注文を設定する
たとえばUSD/JPYが150円のとき、
149円
→ 新規買い
151円
→ 新規買いが成立したら決済
という注文を設定できます。
149円の新規注文が成立すると、151円の決済注文が有効になります。
IFDは、
「この価格で入れたら、この価格で決済する」
という2段階の注文を事前に設定したい場合に利用します。
IFO・IFDOCO注文とは?
IFOは、IFDとOCOを組み合わせた注文方法です。
新規注文に加えて、その注文が成立したあとの2つの決済注文までまとめて設定できます。
新規・利益確定・損切りをまとめて設定できる
たとえばUSD/JPYが150円のとき、
149円
→ 新規買い
新規注文が成立したら、
151円
→ 利益確定
148円
→ 損切り
という注文を有効にできます。
その後、151円または148円のどちらかが約定すると、もう一方の注文が自動的に取り消されます。
DMM FXでも、IFOは新規注文成立後に指値・逆指値の決済注文が発注され、一方が約定するともう一方が取り消される注文として案内されています。
IFOは、エントリーから利益確定・損切りまで事前に設定したい場合に使いやすい注文方法です。
トレール注文とは?
トレール注文は、相場が有利な方向へ動くと、逆指値価格も一定のルールに従って追従する注文方法です。
SBI FXトレードでも、自分で設定した決済時の逆指値注文レートを自動的に追従する注文として案内されています。
相場に合わせて逆指値を追従させる
買いポジションの場合、相場が有利な方向へ上昇すると、設定したトレール幅などに応じて逆指値価格も引き上げられます。
その後、相場が反転して逆指値条件に達すると決済されます。
利用条件はFX会社によって異なる
トレールは、
- 対応していない
- 決済注文で利用できる
- IFDの決済注文として利用できる
- OCOと組み合わせられる
など、FX会社によって条件が異なります。
そのため、トレールを使いたい場合は、対応の有無だけでなく、どの注文と組み合わせられるかも確認しましょう。
OCO・IFD・IFO・トレール注文の違い
4つの注文方法を整理すると、次のようになります。
| 注文方法 | 何を設定する? | 主な特徴 |
|---|---|---|
| OCO | 2つの注文 | 一方が成立するともう一方を取消 |
| IFD | 新規+決済1つ | 新規成立後に決済注文が有効 |
| IFO・IFDOCO | 新規+決済2つ | 新規後の2つの決済まで設定 |
| トレール | 追従する逆指値 | 有利な方向へ動くと逆指値が追従 |
初心者が覚えるなら、
OCO
→ 2つの注文から「どちらか一方」
IFD
→ 「新規+決済1つ」
IFO
→ 「新規+決済2つ」
トレール
→ 「逆指値を値動きに追従」
と整理すると分かりやすいでしょう。
FX会社ごとの注文方法の特徴
主要FX会社ではOCO・IFD・IFOに広く対応しているため、会社ごとの差は追加機能を見ると分かりやすくなります。
SBI FXトレード
OCO・IFD・IFDOCOに加えてトレールに対応しています。
また、提示レートから素早く発注できる2WAY注文も利用できます。
GMOクリック証券
OCO・IFD・IFD-OCOに加えて、1クリックで発注できるスピード注文を提供しています。
松井証券FX
OCO・IFD・IFDOCOに加えてトレールを利用でき、IFDの決済注文としてトレールを設定できる点も確認ポイントです。
JFX・ヒロセ通商
JFXは基本注文だけでなく、クイック注文・時間指定注文・トレールなどを含む多数の注文方法に対応しています。JFX公式では全27種類の注文方法が案内されています。
ヒロセ通商も複合注文やトレールなど複数の発注方法に対応しています。
DMM FX・みんなのFX・LIGHT FXもOCO・IFD・IFOなど主要な複合注文に対応しているため、利用する取引ツールや操作性もあわせて確認するとよいでしょう。
FX会社の注文方法を比較するときのポイント
OCO・IFD・IFOに対応しているか
主要FX会社では広く対応していますが、名称や操作方法には違いがあります。
特にIFOは、
- IFO
- IFDOCO
- IFD-OCO
- IF-OCO
など表記が異なるため、名称だけで別の注文と判断しないようにしましょう。
トレール注文を利用できるか
トレールを使いたい場合は、
- 対応しているか
- 決済注文で利用できるか
- IFDやOCOと組み合わせられるか
まで確認します。
スマホアプリでも利用できるか
PCツールとスマホアプリでは、対応機能や操作方法が異なる場合があります。
スマホ中心で取引する場合は、利用したい注文方法をアプリでも使えるか確認しましょう。
素早く発注できる機能があるか
短期売買では、OCOやIFOだけでなく、
- 2WAY注文
- スピード注文
- クイック注文
など、素早く発注できる機能も比較ポイントになります。
ただし、確認画面を省略できる機能では誤発注にも注意が必要です。
誤発注防止機能も確認する
- 注文確認画面
- 注文ロック
- 注文数量の初期設定
- 決済同時発注
なども確認しておくとよいでしょう。
FXの注文方法を使うときの注意点
逆指値は指定価格で必ず約定するとは限らない
逆指値注文では、相場が急変している場合などに、指定価格と実際の約定価格がずれることがあります。
そのため、
「逆指値を設定すれば最大損失額が完全に固定される」
とは限りません。
OCO・IFOを設定しても為替変動リスクはなくならない
OCOやIFOを利用すると、利益確定や損切りを事前に設定できます。
ただし、急激な価格変動などでは、想定した価格と異なる水準で約定する可能性があります。
注文方法を利用しても、為替変動リスクそのものがなくなるわけではありません。
複数注文では売買方向と価格を確認する
OCOやIFOでは複数の注文を設定するため、
- 買い・売り
- 指値・逆指値
- 注文数量
- 利益確定価格
- 損切り価格
を間違えないようにしましょう。
FX会社・取引ツールによって条件が異なる
同じ注文名称でも、
- 新規・決済のどちらで利用できるか
- スマホアプリで利用できるか
- 有効期限
- 指定できる価格や値幅
などが異なる場合があります。
利用前には各FX会社の取引ルールや操作マニュアルを確認しましょう。
FXの注文方法に関するよくある質問
OCOとIFOの違いは?
OCOは2つの注文を同時に設定し、一方が約定するともう一方を取り消す注文方法です。
IFOは、新規注文が成立したあとに2つの決済注文を有効にする複合注文です。
IFDとIFOの違いは?
IFDは、
新規注文+決済注文1つ
です。
IFOは、
新規注文+決済注文2つ
です。
一般的には、利益確定と損切りの両方まで設定したい場合にIFOが利用されます。
IFOとIFDOCOは違う?
基本的な仕組みは同じです。
FX会社によってIFO・IFDOCO・IFD-OCO・IF-OCOなど名称が異なります。
初心者でもOCO・IFOを使える?
利用できます。
ただし、指値・逆指値の違いや売買方向を理解し、発注前に設定内容を確認することが重要です。
トレール注文はすべてのFX会社で使える?
いいえ。
対応しているFX会社でも、利用できる注文場面や組み合わせが異なる場合があります。
まとめ|FX会社は注文方法と使いやすさを確認しよう
主要FX会社では、OCO・IFD・IFOなどの複合注文を利用できるケースが多くあります。
一方で、トレール・2WAY・スピード注文などの追加機能や、スマホアプリでの対応状況には違いがあります。
FX会社を比較するときは、注文方法の数だけでなく、
「自分が使いたい注文を、普段使う取引ツールで利用できるか」
まで確認することが重要です。
また、逆指値やIFOを設定していても、相場急変時には想定価格と異なる価格で約定する可能性があります。
注文の仕組みとリスクを理解したうえで利用しましょう。
※本記事の情報は2026年9月確認時点のものです。注文方法・対応ツール・利用条件などは変更される場合があります。実際に取引する前には各FX会社の公式サイト・取引ルールで最新情報をご確認ください。
※本記事は情報提供を目的としており、特定のFX会社の利用や投資行動を推奨するものではありません。

