CFDの自動売買に興味があっても、
「どのような仕組みで取引するの?」
「チャートをずっと見なくても取引できる?」
「自動売買なら利益を出しやすいの?」
と疑問に思う方もいるでしょう。
CFDの自動売買とは、あらかじめ設定した条件や売買ルールに従って、システムがCFDの注文を自動的に行う取引方法です。
毎回自分で注文する必要がないため、相場を常に監視する負担を減らせる場合があります。
一方、自動売買で自動化できるのは主に注文の実行です。相場環境が設定したルールに合わなければ、損失が発生することもあります。
この記事では、CFD自動売買の仕組みや裁量取引との違い、メリット・リスク、必要資金、取引コスト、始め方について初心者向けにわかりやすく解説します。
CFDの自動売買とは?
CFDの自動売買は、あらかじめ決めた条件に従って、システムが新規注文や決済注文を行う取引方法です。
自分で毎回売買のタイミングを判断して注文するのではなく、設定されたルールをもとに取引を進めます。
ただし、自動売買の具体的な仕組みや利用できる機能は、CFD会社やサービスによって異なります。
設定したルールに従って注文する
自動売買の基本的な流れは、
取引条件・売買ルールを設定する
↓
条件に応じて新規注文
↓
注文が約定する
↓
設定した条件で決済
↓
条件を満たせば次の注文
という形です。
例えば、一定の価格帯で新規注文と決済を繰り返すタイプなどがあります。
利用者が毎回注文画面を操作しなくても、設定したルールに従って取引を進められるのが特徴です。
自動売買でも利益が自動的に出るわけではない
自動売買は注文を自動化する仕組みであり、利益を保証するものではありません。
設定したルールが相場環境に合えば利益につながる可能性がありますが、想定と異なる値動きになれば損失が発生します。
そのため、自動売買を利用するときも、取引内容やリスクを理解しておくことが重要です。
CFDの自動売買にはどんな方法がある?
CFDの自動売買には、サービス側が用意したルールから選ぶ方法や、自分で売買条件を設定する方法があります。
用意された自動売買ルールを選ぶ方法
CFDサービスによっては、あらかじめ用意された自動売買ルールから利用したいものを選べます。
サービスによっては、
- 運用資金の目安
- 過去の損益
- 取引回数
- 過去のシミュレーション
などを確認して選べる場合があります。
一から売買ルールを作成する必要がない点が特徴です。
ただし、過去の成績だけで判断せず、どのような条件で取引する自動売買なのかも確認しましょう。
自分で売買ルールを設定する方法
価格帯や売買方向、注文間隔、利益確定幅などを自分で設定し、自動売買を組み立てる方法もあります。
自分の相場観や運用方針を反映しやすい一方、どのような条件で取引するのかを自分で考える必要があります。
また、一度設定したルールが長期間にわたって機能し続けるとは限りません。
利用できる自動売買の種類や設定項目はCFDサービスによって異なるため、口座開設前に確認しましょう。
CFDの自動売買と裁量取引の違い
CFDでは、自動売買のほかに、自分で相場を分析して売買する裁量取引があります。
主な違いは次のとおりです。
| 比較項目 | 自動売買 | 裁量取引 |
|---|---|---|
| 売買判断 | 設定したルールに従う | 自分で判断する |
| 注文 | システムが自動で行う | 自分で発注する |
| 相場監視 | 常時監視の負担を減らせる場合がある | 自分で確認することが多い |
| 柔軟な判断 | 設定ルールの範囲内 | 相場状況に応じて変更できる |
| 感情の影響 | 抑えやすい | 影響を受ける場合がある |
| 運用状況の確認 | 必要 | 必要 |
参考記事:「トライオートCFDと通常のCFD取引の違いとは?自動売買と裁量取引を比較」
自動売買は決めたルールを継続しやすい
自動売買では、あらかじめ設定したルールに従って取引します。
そのため、相場が動いたときに感情でルールを変更してしまうことを抑えやすいのが特徴です。
一方、設定されていない相場状況へ柔軟に対応できない場合があります。
裁量取引は相場状況に応じて判断できる
裁量取引では、チャートやニュース、経済指標などを確認しながら、その時点の相場状況に応じて判断できます。
一方、自分で判断するため、損切りをためらったり、急な値動きに反応して衝動的に取引したりすることもあります。
自動売買と裁量取引のどちらが一律に優れているというものではありません。
CFDを自動売買するメリット
CFDの自動売買には、主に次のようなメリットがあります。
常に相場を監視しなくても注文できる
自動売買では、設定した条件に従ってシステムが注文します。
そのため、すべての取引機会を自分でチャートを見ながら探す負担を減らせる場合があります。
感情による売買を抑えやすい
裁量取引では、
- 損切りしたくない
- もっと利益が増えるまで待ちたい
- 損失を取り返したい
といった感情が判断に影響することがあります。
自動売買では設定したルールに従って注文するため、その場の感情による判断を抑えやすくなります。
決めたルールを継続して実行できる
自動売買では、設定した条件を同じ基準で繰り返し実行できます。
手動取引で起こりやすい判断のブレを減らし、あらかじめ決めた取引ルールを継続しやすい点も特徴です。
CFDを自動売買するデメリット・リスク
自動売買には便利な面がありますが、CFD取引そのもののリスクがなくなるわけではありません。
自動売買でも損失は発生する
自動売買は、設定されたルールに従って注文する仕組みです。
そのルールが相場に合わなければ、損失が続く可能性があります。
また、相場が急激に変動した場合などには、設定した価格どおりに注文が約定しない場合もあります。
自動で取引されることと、利益が出ることは別です。
相場環境が変わるとルールが機能しなくなることがある
自動売買では、相場環境の変化に注意が必要です。
例えば、
一定の範囲を上下するレンジ相場では機能していた
↓
強い上昇・下落トレンドが発生する
↓
それまでの売買ルールでは損失が増える
といったことがあります。
一度設定した自動売買をそのまま使い続けるのではなく、現在の相場環境に合っているか確認することが重要です。
複数の建玉によって含み損が増える場合がある
繰り返し注文するタイプの自動売買では、複数のポジションを同時に保有する場合があります。
その結果、必要証拠金や含み損が増え、口座の資金余力が小さくなる可能性があります。
特に複数注文を設定する場合は、1ポジションだけではなく複数の建玉を保有する状態も想定しておきましょう。
過去のシミュレーションは将来を保証しない
自動売買サービスによっては、過去の値動きをもとにしたシミュレーションを確認できます。
売買ルールを比較する材料にはなりますが、将来の相場が過去と同じ動きをするとは限りません。
過去のシミュレーション結果は、将来の利益を保証するものではありません。
完全放置はできない
注文を自動化しても、運用管理まで不要になるわけではありません。
定期的に、
- 損益
- 保有建玉
- 証拠金状況
- 自動売買の設定
- 相場環境
などを確認しましょう。
相場環境が大きく変化した場合には、設定の見直しや運用停止を検討することも必要です。
CFD自動売買の必要資金とレバレッジ
CFDの自動売買でも、通常のCFDと同様に証拠金をもとにレバレッジ取引を行います。
特に自動売買では複数の注文が成立する可能性があるため、1ポジション分の証拠金だけで必要資金を判断しないことが重要です。
参考記事:「CFDの証拠金・ロスカットとは?仕組みを解説」
一つの注文だけで必要資金を考えない
例えば複数の新規注文を設定している場合、最初は1つだけ約定していても、その後さらに注文が成立することがあります。
そのため、1ポジション分の必要証拠金だけではなく、複数のポジションを保有した場合の必要証拠金も想定して資金を準備しましょう。
複数ポジションの含み損も想定する
必要証拠金だけでなく、相場が予想と反対方向へ動いた場合の含み損も考える必要があります。
例えば複数の注文を設定している場合、それぞれが建玉となり、同時に含み損を抱える可能性があります。
最大でどの程度のポジションを保有する可能性があるのかを確認しておきましょう。
ロスカットだけに頼らない
証拠金維持率などが一定水準まで低下すると、CFD会社のルールに従ってロスカットされる場合があります。
ただし、相場が急激に変動した場合には、想定より不利な価格で決済されたり、預けた資金を上回る損失が発生したりする可能性があります。
必要証拠金ぎりぎりまで資金を使わず、余裕を持った資金管理が重要です。
CFD自動売買の取引コスト
CFDの自動売買では、取引回数や保有期間によってコストの影響が大きくなる場合があります。
取引回数が増えるとスプレッドの影響も増える
CFDでは、一般的に売値と買値の差であるスプレッドがあります。
自動売買で取引を繰り返す場合、1回あたりのスプレッドだけではなく、取引回数を重ねたときの合計コストも考える必要があります。
取引頻度の高い自動売買ほど、スプレッドの影響を確認することが重要です。
参考記事:「CFDのスプレッド・手数料・取引コストを解説」
長期保有では各種調整額も確認する
CFDでは、銘柄や保有期間によって金利に関連する調整額などが関係する場合があります。
ポジションを長期間保有する自動売買では、保有中にどのような調整額が発生するのかも確認しましょう。
調整額は支払いだけでなく、条件によって受け取りとなる場合もあります。
手数料無料だけで判断しない
取引手数料が無料のサービスでも、スプレッドや各種調整額などが関係する場合があります。
自動売買サービスを比較するときは、手数料の有無だけでなく、実際の運用で発生するコストを総合的に確認することが重要です。
CFDの自動売買を選ぶときのポイント
CFDの自動売買サービスを選ぶときは、次のポイントを確認しましょう。
取引できる銘柄を確認する
株価指数やETFなど、取扱対象はサービスによって異なります。
自分が取引したい銘柄を自動売買できるか確認しましょう。
自動売買の設定方法を確認する
用意されたルールから選ぶタイプ、自分で条件を設定するタイプなどがあります。
自分がどこまで売買ルールを設定したいのかを考えて選びましょう。
必要資金・最低取引数量を確認する
最低取引数量や必要証拠金は、銘柄やサービスによって異なります。
複数注文を利用する場合は、1回の取引に必要な金額だけで判断しないことが重要です。
スプレッド・各種調整額を確認する
取引回数が多い場合はスプレッド、長期保有する場合は各種調整額の影響にも注意します。
自動売買の過去成績だけではなく、実際の取引条件も確認しましょう。
運用状況を確認しやすいか
自動売買を開始した後も、損益や建玉、証拠金状況を確認する必要があります。
PCやスマートフォンから運用状況を確認しやすいかも比較ポイントです。
CFDの自動売買を始める流れ
CFDの自動売買を始める基本的な流れは、次の3段階です。
自動売買に対応したCFDサービスを選ぶ
すべてのCFD会社が自動売買に対応しているわけではありません。
取扱銘柄、自動売買の設定方法、必要資金、取引コストなどを比較して選びます。
口座開設・入金後に銘柄と自動売買ルールを選ぶ
利用するサービスを決めたら口座開設を行い、取引資金を入金します。
その後、取引する銘柄と自動売買ルールを選択または設定します。
用意されたルールから選ぶ場合でも、過去の成績だけではなく、取引内容や必要資金を確認しましょう。
必要資金を確認して稼働する
自動売買を開始する前に、
- 運用資金
- 取引数量
- 最大で保有する可能性がある建玉
- 必要証拠金
- 想定されるリスク
などを確認します。
稼働後も、損益や建玉、証拠金状況、自動売買の設定を定期的に確認しましょう。
CFDの自動売買に対応したサービス
CFDの自動売買に対応した具体的なサービスの一つに、トライオートCFDがあります。
トライオートCFDでは、あらかじめ用意された自動売買から選ぶ「セレクト」や、自分で自動売買ルールを設定する「ビルダー」などを利用できます。
取扱銘柄や自動売買の仕組み、メリット・デメリットについては、
参考記事:「トライオートCFDとは?特徴・自動売買の仕組み・メリット・デメリットを解説」
で詳しく解説しています。
CFDの自動売買はどんな人に向いている?
CFDの自動売買は、毎回自分で注文する負担を減らしたい人や、決めたルールに沿って取引したい人にとって選択肢になります。
一方、自動売買なら何もしなくても利益が出ると考えている場合や、運用状況を完全に放置したい場合には適しているとはいえません。
CFDの自動売買についてよくある質問
CFDは自動売買できますか?
自動売買に対応したCFDサービスであれば利用できます。
ただし、対応する銘柄や自動売買の仕組みはサービスによって異なります。
自動売買なら勝手に利益が出ますか?
いいえ。
自動売買は注文を自動化する仕組みであり、利益を保証するものではありません。
CFDの自動売買は放置できますか?
注文は自動化できますが、完全に放置することはできません。
損益や建玉、証拠金、自動売買の設定などを定期的に確認しましょう。
初心者でもCFDの自動売買を利用できますか?
用意された自動売買ルールから選べるサービスもあります。
ただし、自動売買でもCFDのレバレッジ・証拠金・ロスカットなどの基本理解は必要です。
まとめ|CFD自動売買は仕組みとリスクを理解して利用しよう
CFDの自動売買は、あらかじめ設定した条件や売買ルールに従ってシステムが注文を行う取引方法です。
主な特徴は、
- 設定したルールに従ってCFDを自動で売買する
- 用意されたルールから選ぶ方法や、自分で設定する方法がある
- 相場監視の負担や感情による判断を減らせる場合がある
- 自動売買でも損失・ロスカット・取引コストのリスクがある
- 稼働後も定期的な運用確認が必要
といった点です。
自動売買は注文の負担を減らせますが、利益を保証する仕組みではありません。
取扱銘柄、必要資金、スプレッド・各種調整額、自動売買の設定方法などを比較し、自分の運用目的や許容できるリスクに合ったサービスかを確認して利用しましょう。

