FXの損切りルールの決め方|損切り基準・金額を初心者向けに解説

資金管理・リスク管理

FXでは、損失を大きくしないために損切りが重要です。

しかし、

「何pipsで損切りすればいいの?」
「いくら損したら損切りするの?」
「損切りラインはどう決めればいいの?」

と迷う初心者もいるでしょう。

損切りルールは、単に「20pips下がったら損切り」と決めるだけではありません。

基本的には、

どこで損切りするか

いくらまで損失を許容するか

その損失額に合わせて何ロットで取引するか

をセットで考えます。

さらに、含み損が出てから判断するのではなく、エントリーする前に損切り条件を決めておくことが大切です。

この記事では、FXの損切りルールの決め方や損切り基準・金額の考え方、ルールを守るための注意点を初心者向けに解説します。

FXの損切りルールとは?

FXの損切りルールとは、どのような条件になったら取引を終了して損失を確定するのかを、あらかじめ決めておくことです。

損切りそのものの意味や必要性については「FXの損切りとは?」で詳しく解説しています。

損切りを考えるときは、大きく2つの基準があります。

1つは、

チャート上のどこまで逆行したら撤退するか

という価格の基準です。

もう1つは、

1回のトレードでいくらまで損失を許容するか

という金額の基準です。

たとえば、

「直近安値を下回ったら買いの根拠が崩れる」

と考えた場合、その付近を損切り候補にします。

ただし、損切り位置までの値幅が広ければ、同じロットでは損失額も大きくなります。

そのため、損切り価格と損失金額の両方を確認することが重要です。

また、損切りルールは含み損が出てから決めるのではなく、エントリー前に決めておきます。

ポジションを持ったあとに価格が逆行すると、

「もう少し待てば戻るかもしれない」

と判断を変えやすくなるためです。

損切り価格・許容損失額・取引数量をあらかじめ確認しておくことで、その場の感情だけで判断することを減らしやすくなります。

FXの損切りルールで決めたい4つの基準

初心者が損切りルールを作るときは、次の4つを決めておくと整理しやすくなります。

① どこで損切りするかを決める

まず、チャート上のどこまで逆行したらエントリーした根拠が崩れるのかを考えます。

代表的な基準には、

  • 直近の高値・安値
  • サポートライン
  • レジスタンスライン
  • エントリーの根拠が崩れる価格

などがあります。

たとえば、直近安値からの反発を根拠に買ったのであれば、その安値を明確に下回る場所を損切り候補として考える方法があります。

重要なのは、先に「20pips」と固定するのではなく、チャートから損切りする価格を考えることです。

損切りを何pipsにするか、直近高値・安値などを使った具体的な損切り幅の決め方については「FXの損切り幅は何pips?決め方と目安を初心者向けに解説」で詳しく解説しています。

② 1回の損失金額を決める

次に、1回のトレードでいくらまで損失を許容するかを決めます。

たとえば、

1回の許容損失額を1,000円までにする

といった方法です。

また、口座資金に対する割合で損失上限を決める考え方もあります。

ただし、損切り金額にも「必ず○円」という共通の正解はありません。

口座資金や自分が許容できるリスクに合わせて決めることが大切です。

重要なのは、損切り価格まで逆行した場合に、実際にいくら失うのかを事前に確認することです。

③ 損切り幅に合わせてロットを調整する

損切り位置が決まると、エントリー価格から損切り価格までの値幅が分かります。

その損切り幅と許容損失額から、取引数量を調整します。

基本的には、

損切り幅が広い
→ ロットを小さくする

という関係です。

「1万通貨で取引したいから損切りを近くする」のではなく、損切り位置を先に決め、その幅に合わせてロットを調整することが基本です。

許容損失額と損切り幅から実際に何通貨・何ロットで取引するかを計算する方法については「FXのロット計算方法|許容損失額と損切り幅からロットを決める方法を初心者向けに解説」で詳しく解説しています。

④ 損切り注文をいつ入れるか決める

損切り価格を決めたら、いつ損切り注文を設定するかもルールにしておきましょう。

初心者は、エントリーしたあとで、

「あとから損切り注文を入れればいい」

と考えると、価格が逆行したときに設定できなくなることがあります。

そのため、エントリー時に損切り価格を確認し、必要に応じて逆指値注文を設定しておくと管理しやすくなります。

ただし、相場が急変した場合には、指定した価格どおりに約定しないこともあります。

損切りルールでは、チャート上の損切り位置と許容損失額を別々に考えないことも大切です。

チャートから損切り位置を決め、その損失額が許容範囲に収まるようにロットを調整する

という組み合わせで考えましょう。

損切り位置が決まったら、損失だけでなく、利確目標までどのくらいの利益を狙えるのかも確認しておくと、1回のトレードにおける損失と利益のバランスを考えやすくなります。

損切り幅と利確幅の比率や、リスクリワードと勝率の関係については「FXのリスクリワードとは?損益比率の計算方法と勝率との関係を初心者向けに解説」で詳しく解説しています。

損切りルールを守るための注意点

損切りルールは、作るだけでなく実際のトレードで守ることが重要です。

感情で損切り位置を遠ざけない

たとえば、

150.00円で買い
149.70円で損切り

と決めていたのに、価格が149.70円へ近づいたため、

「149.40円まで待とう」

と損切り位置を遠ざけると、予定していた損失額より大きくなる可能性があります。

「戻るかもしれない」「損失を確定したくない」という理由だけで損切り位置を遠ざけないようにしましょう。

損切りの必要性を理解していても、「損失を確定したくない」「もう少し待てば戻るかもしれない」という心理から、ルールを守れなくなることがあります。
FXで損切りできないのはなぜ?」では、損失回避やプロスペクト理論など、損切りを先延ばしにしてしまう心理を詳しく解説しています。

含み損が出てからルールを作らない

エントリー後に初めて、

「どこで損切りしよう」

と考えると、判断がその場の感情に左右されやすくなります。

損切り価格や許容損失額は、できるだけエントリー前に決めておきます。

負けたあとに損失上限を広げない

損切りが続いたあとに、

「次は少し広く耐えよう」

と損切り幅や損失金額の上限を広げると、さらに大きな損失につながる場合があります。

ルールを変更する場合は、取引中ではなく、トレードを振り返ったあとに根拠を確認して見直す方が管理しやすくなります。

損切り位置を動かすなら事前に条件を決めておく

損切り価格は、一度設定したら絶対に動かしてはいけないという意味ではありません。

含み益が増えたあとに損切り位置を建値付近へ引き上げるなど、リスクを小さくするために変更する方法もあります。

ただし、どのような条件になったら動かすのかを事前に決めておくことが大切です。

「損したくないから遠ざける」のと、「事前のルールに沿ってリスクを小さくする」のは分けて考えましょう。

1日の損失上限もルールに加える

1回の許容損失額を守っていても、同じ日に何度も負ければ1日全体の損失は大きくなります。

そのため、

「1日の損失があらかじめ決めた上限に達したら、その日は新規取引を終了する」

というルールを設ける方法もあります。

1回の損切りだけでなく、1日全体でどこまで損失を許容するのかも考えておくと、短時間に損失が拡大するリスクを抑えやすくなります。

1日の損失上限をどのように決めるかについては「FXの1日の最大損失はいくら?損失上限を決める考え方を初心者向けに解説」で詳しく解説しています。

FX初心者が避けたい損切りルール

初心者は、次のような決め方に注意しましょう。

  • 毎回同じpipsだけで損切りする
    通貨ペアや時間軸、相場状況を無視して固定すると、チャート上の根拠と合わない場合があります。
  • 損切り金額を大きく設定しすぎる
    1回の損失が口座資金に対して大きすぎると、数回の負けでも資金が大きく減る可能性があります。
  • ロットを決めてから損切り位置を合わせる
    取引したいロットを優先するのではなく、損切り位置と許容損失額から取引数量を調整します。

FXの損切りルールを具体例で確認しよう

たとえば、

  • 口座資金:10万円
  • 1回の許容損失額:1,000円
  • チャートから決めた損切り幅:30pips

という条件で取引するとします。

この場合、30pipsで損切りになっても損失が1,000円以内に収まるようにロットを調整し、エントリー時に損切り注文を設定します。

その後、含み損になっても、

「戻るかもしれない」

という理由だけで損切り位置を遠ざけないところまで、あらかじめルールとして決めておきます。

FXの損切りルールを5ステップで作る

初心者が損切りルールを作る流れを整理すると、次のようになります。

  1. 1回の許容損失額を決める
  2. チャートから損切り位置を決める
  3. エントリー価格から損切り幅を確認する
  4. 許容損失額に収まるようにロットを決める
  5. エントリー前に損切り注文とルールを確認する

この5つを毎回確認することで、

「含み損になってからどうするか考える」

のではなく、損切りになった場合まで想定してからエントリーするという考え方につながります。

なお、損切り注文を設定していても、相場の急変や週明けの窓開けなどによって、指定した価格より不利な価格で約定し、予定していた損失額を超える場合があります。

損切りルールはリスクを管理するための方法ですが、損失額を必ず一定にできるものではありません。

まとめ|損切りルールはエントリー前に決めよう

FXの損切りルールは、単に「何pipsで損切りするか」を決めるだけではありません。

どこで損切りするか、いくらまで損失を許容するか、そのために何ロットで取引するかまでエントリー前に決めることが基本です。

含み損が出てから感情でルールを変えるのではなく、事前に決めた基準に沿って損失を管理しましょう。

損切りルールを作る目的は、損切りをなくすことではありません。

予想が外れたときに、1回の損失が大きくなりすぎないように管理することが大切です。

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