商品CFDとは?金・原油などを取引する仕組みを解説

CFD

商品CFDは、金や銀、原油などの商品(コモディティ)の価格変動を取引するCFDです。

実際に金地金や原油を購入して保有するのではなく、取引開始時と決済時の価格差によって損益が決まります。

そのため、

「商品CFDとは何?」
「金CFDは現物の金を買うの?」
「原油CFDはどうやって取引する?」
「商品CFDにはどんなリスクがある?」

と疑問に思う方もいるでしょう。

商品CFDでは、価格の上昇を予想して「買い」から取引するだけでなく、下落を予想して「売り」から取引することもできます。

一方で、レバレッジによって損失が大きくなる可能性があり、金・原油・天然ガスなどでは価格が動く要因も異なります。

この記事では、商品CFDの仕組みや代表的な商品、特徴、リスク、価格が動く主な要因について初心者向けにわかりやすく解説します。

商品CFDとは?

商品CFDとは、金・銀・原油などの商品価格を取引対象としたCFD(差金決済取引)です。

代表的な商品には、

  • 原油
  • 天然ガス
  • 農産物など

があります。

ただし、実際に取引できる商品はCFD会社によって異なります。

商品CFDでは、現物の商品そのものを購入するのではなく、取引開始時と決済時の価格差によって損益が決まります。

なお、商品CFDの価格は、現物価格だけでなく商品先物価格などをもとに提示される場合もあり、価格の仕組みは商品やCFD会社によって異なります。

そもそも商品(コモディティ)とは?

金融市場でいう商品(コモディティ)とは、金や原油などの実物資産を指します。

代表的な分類には、

貴金属

エネルギー

  • 原油
  • 天然ガス

農産物

  • 小麦
  • とうもろこし
  • 大豆など

があります。

商品はそれぞれ用途や需給構造が異なるため、価格が動く要因も同じではありません。

金や原油の現物を保有するわけではない

商品CFDでは、実際の商品を受け取るわけではありません。

例えば金CFDを取引しても金地金を保有するわけではなく、原油CFDを取引しても実際の原油を受け取るわけではありません。

あくまで商品価格の値動きを取引する差金決済取引です。

この点は、金地金などの現物資産を購入する方法とは異なります。

代表的な商品CFD

CFD会社によって取扱商品は異なりますが、代表的な商品CFDには次のようなものがあります。

金・銀・原油・天然ガス・銅・プラチナなど、主な商品CFDの特徴や価格が動く要因を比較したい方は、以下の記事も参考にしてください。

参考記事:「商品CFDの銘柄一覧|金・原油・銀・天然ガスなどを比較

金CFD

金は、世界的に取引されている代表的な貴金属です。

商品CFDの中でも代表的な取引対象の一つで、金価格の上昇・下落を予想して取引します。

実際の金地金を保有する必要はありません。

参考記事:「金CFDとは?ゴールドを取引する仕組み・特徴・リスクを解説

銀CFD

銀も代表的な貴金属CFDの一つです。

銀は貴金属としてだけでなく、電子機器や太陽光発電などの工業用途でも広く利用されていることが特徴です。

参考記事:「銀CFDとは?仕組み・特徴・金CFDとの違いを解説

原油CFD

原油CFDは、原油価格の値動きを取引するCFDです。

代表的な原油価格にはWTI原油などがあります。

ただし、CFD会社によって商品名や参照する価格、取引条件などが異なる場合があります。

参考記事:「原油CFDとは?WTI原油を取引する仕組み・特徴・リスクを解説

天然ガスなどその他の商品CFD

CFD会社によっては、天然ガスなどの商品CFDを取り扱っている場合があります。

さらに、サービスによっては農産物を含む幅広い商品を取り扱う場合もあります。

すべてのCFD会社で同じ商品を取引できるわけではないため、口座を選ぶ際には取扱商品を確認することが重要です。

参考記事:「天然ガスCFDとは?特徴・価格が動く要因・リスクを解説

商品CFDの仕組み

商品CFDでは、価格の上昇・下落の両方を予想して取引できます。

また、一定の証拠金をもとにレバレッジを利用します。

買い・売りの両方から取引できる

基本的な考え方は、

価格上昇を予想する → 買い

価格下落を予想する → 売り

です。

買いから取引した場合は価格が上昇すれば利益、下落すれば損失になります。

売りから取引した場合は価格が下落すれば利益、上昇すれば損失になります。

そのため、商品価格の上昇局面だけでなく、下落局面も取引機会になる可能性があります。

証拠金をもとにレバレッジを利用する

商品CFDでは、一定の証拠金を預けることでレバレッジを利用できます。

そのため、取引金額の全額を用意せずに取引できます。

一方で、レバレッジによって取引金額が大きくなれば、相場が予想と反対方向へ動いたときの損失も大きくなります。

最大限まで取引するのではなく、口座資金に対して無理のない取引数量にすることが重要です。

商品CFDの主な特徴

商品CFDには、株価指数CFDやFXとは異なる特徴があります。

金・原油などの商品価格を取引できる

商品CFDでは、金・銀・原油・天然ガスなどの商品価格を取引できます。

そのため、通貨や株価指数とは異なる市場にも取引対象を広げることができます。

商品によって価格が動く要因が異なる

商品CFDは、商品によって価格が動く要因が大きく異なります。

例えば、金では金利や米ドル、原油では世界の需給や産油国の動向などが重要になります。

そのため、CFDの仕組みだけでなく、取引する商品の価格変動要因を理解することも重要です。

平日の長い時間帯で取引できる商品もある

金や原油などの商品CFDには、平日の長い時間帯で取引できる銘柄があります。

そのため、日本時間の夜間などでも取引できる場合があります。

ただし、取引時間は商品やCFD会社によって異なり、メンテナンスなどによって取引できない時間帯もあります。

商品CFDのリスク・注意点

商品CFDは元本が保証された金融商品ではありません。

取引する場合は、主なリスクについても理解しておきましょう。

レバレッジによって損失が大きくなることがある

商品CFDではレバレッジを利用できます。

少ない証拠金で大きな金額を取引できる一方、相場が予想と反対方向へ動けば損失も大きくなる可能性があります。

「どこまで大きな取引ができるか」ではなく、予想と反対方向へ動いた場合にどの程度の損失になるのかを考えて取引数量を決めることが重要です。

商品によっては需給やニュースで価格が大きく変動する

商品価格は、需給の変化や地政学情勢、天候などによって短期間で大きく変動する場合があります。

特に原油や天然ガスなどでは、急激な値動きが起こることもあります。

商品によって値動きの大きさや重要な材料が異なるため、取引する商品の特徴を理解しておくことが重要です。

スプレッドや各種調整額などのコストがある

商品CFDでは、買値と売値の差であるスプレッドなどの取引コストがあります。

また、商品やCFD会社、商品仕様によって、ポジションの保有中に各種調整額が発生する場合があります。

先物価格などを参照する商品では、参照する先物の期限切り替えなどに伴って価格調整額が発生する場合もあります。

特にポジションを持ち越す場合は、売買時だけでなく保有中のコストも確認しましょう。

商品CFDの価格が動く主な要因

商品CFDでは、取引する商品によって価格変動の要因が異なります。

代表的な商品ごとに確認してみましょう。

金価格が動く主な要因

金価格は、

  • 金利
  • 米ドル
  • インフレ
  • 地政学リスク
  • 投資家のリスク回避姿勢

などの影響を受けます。

一般に金利や米ドルとの関係が注目されますが、複数の材料が同時に影響するため、

「金利上昇=必ず金価格が下落する」

といった単純な関係ではありません。

市場がどの材料を重視しているのかを確認することが重要です。

銀価格が動く主な要因

銀価格は、金と共通する材料の影響を受ける一方、工業需要の影響も受けます。

主な要因には、

  • 金価格
  • 米ドル
  • 金利
  • 世界景気
  • 工業需要

などがあります。

そのため、貴金属市場だけでなく、世界景気や産業需要の変化も注目されます。

原油価格が動く主な要因

原油価格は、

  • 世界の需要と供給
  • 世界景気
  • OPECプラスなど産油国の政策
  • 原油在庫
  • 生産量
  • 地政学情勢

などの影響を受けます。

特に、世界経済の成長による需要の変化や、主要産油国による減産・増産方針は重要な材料になります。

天然ガス価格が動く主な要因

天然ガス価格は、

  • 天候
  • 需要と供給
  • 在庫
  • 生産量
  • 輸送状況
  • エネルギー政策

などの影響を受けます。

特に気温の変化によって冷暖房需要が変わるため、天候予測が価格材料になることがあります。

商品CFDと株価指数CFDの違い

商品CFDと株価指数CFDでは、取引対象と主な値動き要因が異なります。

比較項目商品CFD株価指数CFD
主な取引対象金・銀・原油など日経225・S&P500など
値動きに影響する主な材料需給・金利・米ドル・地政学など景気・企業業績・金融政策など
代表例金・原油日経225・NASDAQ100
主な特徴商品ごとに価格変動要因が異なる複数企業の株価を反映する指数を取引

大きな違いは、金や原油などの商品価格の値動きを取引するのか、複数企業の株価を反映する株価指数の値動きを取引するのかという点です。

商品CFDを始める前に確認したいこと

商品CFDを始める場合は、取引する商品だけでなく、利用するCFD会社の条件も確認しておきましょう。

取引したい商品を決める

まず、どの商品を取引したいのかを考えます。

例えば、

  • 原油
  • 天然ガス

などがあります。

商品によって価格変動の要因が異なるため、初心者の場合は最初から多くの商品を取引するのではなく、自分が理解しやすい商品から確認していく方法もあります。

最低取引数量・必要資金を確認する

必要資金は、利用するCFD会社や商品、最低取引数量などによって異なります。

最低必要証拠金だけで判断せず、相場が予想と反対方向へ動くことも考えて、余裕資金を確保することが重要です。

取引時間・コスト・CFD会社を比較する

同じ商品を取り扱っていても、CFD会社によって取引条件が異なる場合があります。

例えば、

  • 取扱商品
  • 最低取引数量
  • 必要証拠金
  • スプレッド
  • 各種調整額
  • 取引時間
  • 取引ツール

などを確認します。

自分が取引したい商品と取引スタイルに合ったCFD会社を比較して選びましょう。

商品CFDを取り扱う証券会社について、金・銀・原油・天然ガス・銅・プラチナなどの取扱銘柄やコスト、取引条件を比較したい方は、以下の記事も参考にしてください。

参考記事:「商品CFDにおすすめの証券会社を比較|取扱銘柄・コスト・特徴を解説

商品CFDについてよくある質問

商品CFDはいくらから始められますか?

必要な資金は、利用するCFD会社、取引する商品、最低取引数量などによって異なります。

レバレッジを利用できるため取引金額の全額を用意する必要はありませんが、最低必要証拠金だけでなく、相場変動に備えた余裕資金も考えることが重要です。

金CFDと金の現物は同じですか?

同じではありません。

金の現物取引では実際に金地金などを保有しますが、金CFDでは金そのものを保有せず、金価格の値動きを取引します。

そのため、保有方法や取引の仕組みが異なります。

商品CFDは初心者でも取引できますか?

初心者でも商品CFDを利用することはできます。

ただし、差金決済、レバレッジ、証拠金、ロスカットなどの基本的な仕組みを理解することが重要です。

さらに、金や原油など、取引する商品ごとの価格変動要因についても確認しておきましょう。

商品CFDと商品先物は同じですか?

同じものではありません。

どちらも商品価格の値動きを取引対象にできますが、取引の仕組みや取引単位、期限、商品仕様などに違いがあります。

利用する場合は、それぞれの商品特性を理解して選ぶことが重要です。

商品CFDは長期保有できますか?

長期保有できる商品もありますが、商品やCFD会社の商品仕様によっては、保有中に各種調整額などが発生する場合があります。

長期間保有する場合は、売買時のスプレッドだけでなく、保有中のコストや商品仕様も確認しましょう。

まとめ|商品CFDは金・原油などの商品価格を取引できるCFD

商品CFDは、金・銀・原油・天然ガスなどの商品価格の値動きを取引するCFDです。

主な特徴として、

  • 金や原油などの商品価格を取引できる
  • 実際の商品そのものを保有しない
  • 買い・売りの両方から取引できる
  • 証拠金をもとにレバレッジを利用できる
  • 商品ごとに価格が動く要因が異なる
  • 商品によっては価格変動が大きくなることがある
  • スプレッドや各種調整額などのコストがある

といった点があります。

特に商品CFDでは、「CFDの仕組みを理解すること」と「取引する商品の価格変動要因を理解すること」の両方が重要です。

金では金利や米ドルなどが注目され、原油では世界の需給や産油国の政策などが重要になります。

取引を始める際は、取引したい商品の特徴を理解し、必要資金や取引時間、コスト、CFD会社の取引条件なども確認しておきましょう。

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