店頭CFDとくりっく株365は、どちらも差金決済によって損益をやり取りするCFDです。
ただし、取引の仕組みや取扱銘柄、価格、必要証拠金、取引時間、コストなどには違いがあります。
この記事では、店頭CFDとくりっく株365の違いを初心者向けに比較します。
店頭CFDとくりっく株365の違いとは?
店頭CFDとくりっく株365の主な違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 店頭CFD | くりっく株365 |
|---|---|---|
| 基本的な仕組み | CFD会社との店頭取引 | 取引所CFD |
| 取引の場 | CFD会社との相対取引 | 東京金融取引所 |
| 価格 | CFD会社が提示 | 完全マーケットメイク方式で提示 |
| 取扱銘柄 | CFD会社によって異なる | 東京金融取引所が設定 |
| 必要証拠金 | 会社・商品によって異なる | 取引所の証拠金基準額をもとに設定 |
| スプレッド | 会社・商品・市場状況などによって異なる | 市場状況などによって変動 |
| 売買手数料 | 無料の商品・会社もある | 取扱会社によって異なる |
| 取引時間 | 会社・銘柄によって異なる | 銘柄ごとに設定 |
| 取引窓口 | CFD会社 | くりっく株365取扱会社 |
| 保有期間 | 商品によって異なる | リセット付商品は最長約15か月 |
大きな違いは、店頭CFDがCFD会社との相対取引であるのに対して、くりっく株365は東京金融取引所に上場している取引所CFDであることです。
この取引形態の違いが、価格の提示方法や取扱銘柄、証拠金などの違いにつながっています。
※取扱銘柄、証拠金、取引時間、手数料などは変更される場合があります。実際に取引するときは、東京金融取引所や各取扱会社の最新情報を確認してください。
店頭CFDとくりっく株365では取引の仕組みが違う
店頭CFDとくりっく株365を比較するとき、まず理解しておきたいのが取引形態の違いです。
店頭CFDはCFD会社との相対取引
店頭CFDでは、投資家とCFD会社との間で取引します。
このように、取引所を介さず取引当事者同士で行う取引を**相対取引(OTC取引)**といいます。
投資家はCFD会社が提示する価格で売買するため、同じ原資産を対象としたCFDでも、スプレッドや必要証拠金、取引時間などの条件が会社によって異なる場合があります。
参考記事:CFDとは?仕組み・特徴を初心者向けにわかりやすく解説
くりっく株365は取引所CFD
くりっく株365は、東京金融取引所に上場している取引所CFDです。
投資家は東京金融取引所へ直接口座を開設するのではなく、くりっく株365を取り扱う証券会社などを通じて取引します。
したがって、両者の基本的な違いは、
店頭CFD=CFD会社との店頭取引
くりっく株365=東京金融取引所を利用する取引所取引
と整理できます。
なお、商品設計にも違いがあります。
くりっく株365のリセット付商品には取引期限があり、最長約15か月となっています。リセット日を超えて建玉を保有することはできません。
店頭CFDでは保有期限が設定されていない商品もあるため、長期間ポジションを保有したい場合は、この違いも確認しておきましょう。
店頭CFDとくりっく株365の取扱銘柄の違い
両者では、取引できる銘柄が決まる仕組みにも違いがあります。
店頭CFDは会社によって取扱銘柄が大きく異なる
店頭CFDでは、CFD会社ごとに取扱商品が異なります。
代表的な商品には、
- 株価指数CFD
- 商品CFD
- 個別株CFD
- ETF CFD
などがあります。
株価指数CFDを中心に扱う会社もあれば、個別株や商品などを含めて幅広い銘柄を取り扱う会社もあります。
そのため、店頭CFDを利用するときは、自分が取引したい銘柄を取り扱っている会社かどうかを確認することが重要です。
参考記事:CFD会社の取扱銘柄を比較
くりっく株365は取引所が設定した銘柄を取引する
くりっく株365では、東京金融取引所に上場している商品を取引します。
2026年9月時点では、次のような商品があります。
- 日経225
- 日経225マイクロ
- NYダウ
- NASDAQ-100
- ラッセル2000
- DAX
- FTSE100
- 金ETF
- 銀ETF
- プラチナETF
- 原油ETF
店頭CFDとの違いを簡単に整理すると、
店頭CFDは「CFD会社ごとに商品ラインアップが異なる」
のに対して、
くりっく株365は「東京金融取引所に上場している商品を、取扱会社を通じて取引する」
という違いがあります。
※取扱商品は変更される場合があるため、最新情報は東京金融取引所で確認してください。
店頭CFDとくりっく株365の価格・取引方法の違い
価格が提示される仕組みも、両者の重要な違いです。
店頭CFDはCFD会社の提示価格で取引する
店頭CFDでは、CFD会社が提示する売値と買値を利用して取引します。
そのため、同じ日経225などを対象としたCFDでも、提示価格やスプレッドなどの条件が会社によって異なる場合があります。
複数の店頭CFD会社を比較するときは、取扱銘柄だけでなく、実際の取引価格やスプレッドも確認することが大切です。
くりっく株365は完全マーケットメイク方式で価格が提示される
くりっく株365では、完全マーケットメイク方式が採用されています。
複数のマーケットメイカーが売値と買値を提示し、その中から最も安い売り価格と最も高い買い価格が抽出され、取引価格として提示されます。
そのため、くりっく株365は、単純に投資家同士の注文を取引所で成立させる仕組みではありません。
なお、店頭CFDとくりっく株365のどちらが常に有利な価格になるとは一概にいえません。
銘柄や時間帯、市場状況によってスプレッドや取引価格は変化するため、実際の条件を比較することが重要です。
店頭CFDとくりっく株365の必要証拠金の違い
店頭CFDもくりっく株365も、証拠金を利用して取引します。
少ない証拠金で大きな金額を取引できる一方、レバレッジによって損失も大きくなる可能性があります。
店頭CFDは会社・銘柄ごとの証拠金率を確認する
店頭CFDでは、CFD会社や銘柄、商品区分などによって必要証拠金が異なります。
同じCFD会社でも、株価指数CFD、商品CFD、個別株CFDなどで証拠金率が異なる場合があります。
必要証拠金が少なければ大きなポジションを持ちやすくなりますが、その分、口座資産に対する価格変動の影響も大きくなります。
参考記事:CFDのレバレッジとは?倍率とリスクを解説
くりっく株365は証拠金基準額をもとに設定される
くりっく株365では、東京金融取引所が商品ごとに証拠金基準額を算出し、原則として定期的に見直します。
実際に必要となる証拠金は、この証拠金基準額をもとに取扱会社が設定します。
取扱会社によっては任意証拠金を設定する場合もあるため、くりっく株365でも実際の必要証拠金を取扱会社で確認することが大切です。
証拠金額は変動する可能性があるため、具体的な金額を固定的に覚えるのではなく、取引前に最新情報を確認しましょう。
店頭CFDとくりっく株365の取引時間の違い
CFDでは海外の株価指数や商品などを対象とすることも多いため、取引時間も確認しておきたいポイントです。
店頭CFDは会社・銘柄によって取引時間が異なる
店頭CFDでは、CFD会社や銘柄によって取引可能時間が異なります。
同じ株価指数を対象とするCFDでも、会社によって取引開始時刻や取引終了時刻が異なる場合があります。
また、
- 夏時間・冬時間
- 祝日
- 海外市場の休場
- メンテナンス時間
などによって取引時間が変更されることもあります。
参考記事:CFD会社の取引時間を比較
くりっく株365は銘柄ごとに取引時間が設定される
くりっく株365も、銘柄ごとに取引時間が設定されています。
日経225や米国株価指数、DAX、FTSE100、商品ETFなどでは取引時間が異なります。
また、海外市場の祝日やサマータイムなどによって取引時間が変更される場合もあります。
実際に取引するときは、対象銘柄の最新取引時間を確認しましょう。
店頭CFDとくりっく株365のコストの違い
CFDを比較するときは、スプレッドだけではなく、売買手数料やポジション保有中に発生する調整額なども確認することが重要です。
店頭CFDで確認したいコスト
店頭CFDでは、商品やCFD会社によって、
- スプレッド
- 売買手数料
- 金利調整額
- 価格調整額
- 権利調整額
などが発生する場合があります。
売買手数料が無料でも、スプレッドや調整額が発生する場合があるため、取引コスト全体で比較することが大切です。
参考記事:CFDのスプレッド・手数料・取引コストとは?
くりっく株365で確認したいコスト
くりっく株365では、売値と買値の差であるスプレッドのほか、取扱会社によって委託手数料が発生する場合があります。
スプレッドは固定されているわけではなく、市場状況などによって変動します。
また、商品によって金利相当額や配当相当額の受払いがあります。
金利相当額や配当相当額などの商品条件は基本的に共通ですが、委託手数料や注文方法などのサービスには取扱会社ごとの差があります。
そのため、店頭CFDとくりっく株365を比較するときは、スプレッドだけではなく、手数料やポジション保有中に発生するコストも確認しましょう。
店頭CFDとくりっく株365のロスカット・リスク
店頭CFDとくりっく株365は、どちらもレバレッジを利用できる証拠金取引です。
そのため、相場が予想と反対方向へ動いた場合には、損失が大きくなる可能性があります。
店頭CFDは会社ごとのロスカットルールを確認する
店頭CFDでは、CFD会社ごとに証拠金維持率やロスカットのルールが設定されています。
一定の基準を下回るとポジションが強制的に決済される場合があります。
ただし、急激な相場変動時などには想定していた価格で決済できない可能性があるため、ロスカットが損失額を一定額に限定することを保証するわけではありません。
参考記事:CFDのロスカットとは?仕組み・証拠金維持率・注意点を解説
くりっく株365も証拠金取引のリスクがある
くりっく株365にもロスカット制度がありますが、具体的な発動条件や口座管理ルールなどは取扱会社で確認する必要があります。
また、取引所CFDであっても、価格変動リスクやレバレッジによる損失リスクがなくなるわけではありません。
「取引所CFDだから安全」と考えるのではなく、どちらの場合も証拠金に余裕を持って取引することが重要です。
店頭CFDとくりっく株365はどちらを選ぶ?
店頭CFDとくりっく株365は仕組みが異なるため、一律にどちらが優れているとはいえません。
店頭CFDを比較候補にしやすいケース
店頭CFDは、次のような場合に比較候補になります。
- 幅広いCFD銘柄から選びたい
- 個別株CFDなども取引したい
- 複数のCFD会社の取引条件を比較したい
- 取引ツールやサービス内容も含めて会社を選びたい
店頭CFDは会社によって取扱商品や取引条件が異なるため、複数社を比較することが重要です。
くりっく株365を比較候補にしやすいケース
くりっく株365は、次のような場合に比較候補になります。
- 取引所CFDを利用したい
- くりっく株365に上場している商品を取引したい
- 取扱会社の委託手数料を比較したい
- 取引ツールやサービス内容を比較して取扱会社を選びたい
どちらを利用する場合も、取扱銘柄・必要証拠金・取引時間・スプレッド・手数料・保有期間などを比較して、自分の取引スタイルに合っているか確認することが大切です。
店頭CFDとくりっく株365についてよくある質問
くりっく株365もCFDですか?
はい。
くりっく株365は、東京金融取引所に上場している取引所CFDです。
一般的な店頭CFDとは、取引形態や価格提示の仕組みなどが異なります。
店頭CFDとくりっく株365の一番大きな違いは何ですか?
主な違いは取引形態です。
店頭CFDはCFD会社との相対取引、くりっく株365は東京金融取引所を利用する取引所CFDです。
くりっく株365ならどの証券会社でも条件は同じですか?
すべて同じではありません。
商品自体は共通ですが、委託手数料、注文方法、取引ツール、任意証拠金、口座管理ルールなどは取扱会社によって異なる場合があります。
店頭CFDとくりっく株365ではどちらのスプレッドが狭いですか?
一律には判断できません。
店頭CFDは会社や銘柄によって異なり、くりっく株365のスプレッドも市場状況などによって変動します。
比較するときは、できるだけ同じ銘柄・時間帯・市場環境で確認するとよいでしょう。
くりっく株365は取引所取引なので安全ですか?
取引所取引であっても、価格変動やレバレッジによる損失リスクはあります。
ロスカット制度があっても損失を一定額に限定できるとは限らないため、十分な資金管理が必要です。
まとめ|店頭CFDとくりっく株365は取引形態が異なる
店頭CFDとくりっく株365は、どちらも差金決済を利用するCFDですが、取引の仕組みが異なります。
主な違いを整理すると、次のとおりです。
- 店頭CFDはCFD会社との相対取引
- くりっく株365は東京金融取引所の取引所CFD
- 店頭CFDはCFD会社ごとに取扱銘柄や取引条件が異なる
- くりっく株365は東京金融取引所に上場する商品を取引する
- 価格の提示方法や必要証拠金の決まり方にも違いがある
- 取引時間やスプレッド、手数料なども確認する必要がある
- どちらにも価格変動やレバレッジによる損失リスクがある
店頭CFDでは、取扱銘柄やスプレッド、必要証拠金、取引時間、取引ツールなどをCFD会社ごとに比較することが重要です。
一方、くりっく株365では、東京金融取引所に上場している商品を取扱会社を通じて取引します。商品自体は共通でも、委託手数料や取引ツールなどには取扱会社ごとの差があります。
どちらか一方がすべての投資家に適しているわけではありません。
取扱銘柄、必要証拠金、取引時間、スプレッド・手数料、保有期間などを比較し、自分が利用しやすい取引方法を選ぶことが大切です。
また、どちらもレバレッジを利用する証拠金取引であるため、相場が予想と反対方向へ動いた場合には損失が大きくなる可能性があります。
商品の仕組みとリスクを理解し、余裕を持った資金管理を心がけましょう。

