CFDの証拠金維持率とは?計算方法・見方・ロスカットとの関係を解説

CFD

CFDを取引していると、取引画面に「証拠金維持率」という数字が表示されることがあります。

「証拠金維持率とは何を表している?」
「何%なら大丈夫?」
「証拠金維持率が下がるとロスカットされる?」

と疑問に思う方もいるでしょう。

証拠金維持率は、保有ポジションの必要証拠金に対して、有効証拠金がどの程度あるかを比率で示す指標です。

含み損が増えたり、ポジションを追加して必要証拠金が増えたりすると、証拠金維持率は低下する場合があります。

ただし、計算方法やロスカット基準はCFD会社によって異なるため、

「○%あれば安全」「○%を下回れば必ずロスカット」

と一律に判断することはできません。

この記事では、CFDの証拠金維持率とは何か、一般的な計算方法や具体例、ロスカットとの関係、確認するときの注意点を初心者向けに解説します。

CFDの証拠金維持率とは?

証拠金維持率とは、必要証拠金に対して有効証拠金がどの程度あるかを比率で示す数値です。

CFDは、取引金額の全額を用意するのではなく、一定の証拠金を使って取引するレバレッジ取引です。

ポジションを保有すると必要証拠金が発生し、保有中の評価損益などによって有効証拠金も変化します。

証拠金維持率は、これらの関係を確認するために使われます。

なお、CFD会社によって表示名称や計算に使用する項目の定義が異なる場合があります。

証拠金維持率が高い状態とは?

一般的には、証拠金維持率が高いほど、必要証拠金に対して有効証拠金が大きい状態を示します。

例えば、必要証拠金が同じであれば、

  • 証拠金維持率500%
  • 証拠金維持率200%

では、500%の方が必要証拠金に対して有効証拠金が多い状態です。

ただし、証拠金維持率が高いからといって損失が発生しないわけではありません。

相場が急変すれば、短時間で証拠金維持率が低下する可能性があります。

証拠金維持率が低下するとどうなる?

証拠金維持率が低下すると、必要証拠金に対する有効証拠金の割合が小さくなっていることを示します。

保有ポジションの含み損が増えたり、新しいポジションを追加して必要証拠金が増えたりすると、証拠金維持率は低下する場合があります。

さらに維持率が低下し、利用しているCFD会社のロスカット基準に達すると、保有ポジションが強制的に決済される場合があります。

CFDの証拠金維持率の計算方法

証拠金維持率は、一般的には次のような考え方で計算されます。

証拠金維持率(%)=有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

例えば、

  • 有効証拠金:100,000円
  • 必要証拠金:20,000円

の場合、

100,000円 ÷ 20,000円 × 100
500%

となります。

ただし、実際の計算式や各項目の名称・定義はCFD会社によって異なる場合があります。

実際に取引するときは、利用するCFD会社の取引ルールを確認してください。

有効証拠金とは?

有効証拠金とは、一般的に口座残高に保有ポジションの評価損益などを反映した口座資産を指します。

例えば、口座残高が100,000円あり、保有ポジションに20,000円の含み損がある場合、その他の条件を考慮しなければ、有効証拠金は80,000円相当になるという考え方です。

そのため、含み損が増えると有効証拠金が減少し、証拠金維持率も低下する方向になります。

なお、有効証拠金に何を含めるかはCFD会社によって異なる場合があります。

必要証拠金とは?

必要証拠金とは、CFDのポジションを保有するために必要となる証拠金です。

取引する銘柄の価格や取引数量、適用される証拠金率などによって変わります。

必要証拠金が増えれば、有効証拠金が同じでも証拠金維持率は低下します。

CFDの証拠金維持率を具体例で計算

証拠金維持率がどのように変化するのか、簡単な例で確認してみましょう。

最初の状態を、

  • 有効証拠金:100,000円
  • 必要証拠金:20,000円

とします。

この場合、

100,000円 ÷ 20,000円 × 100
500%

です。

その後、保有ポジションの含み損が増え、有効証拠金が60,000円になったとします。

必要証拠金が20,000円のままであれば、

60,000円 ÷ 20,000円 × 100
300%

となります。

このように、必要証拠金が変わらなくても、含み損によって有効証拠金が減少すれば証拠金維持率も低下します。

含み損が増えると証拠金維持率は低下する

保有ポジションが不利な方向へ動き、含み損が増えると、有効証拠金が減少する方向になります。

その結果、その他の条件が同じであれば、証拠金維持率も低下します。

特に相場が急変した場合には、短時間で含み損が拡大し、維持率が大きく低下することがあります。

ポジションを増やしても証拠金維持率は低下する場合がある

証拠金維持率が低下する原因は、含み損だけではありません。

新しいポジションを追加すると、必要証拠金が増える場合があります。

例えば、有効証拠金100,000円に対して必要証拠金が20,000円なら維持率は500%ですが、ポジションを追加して必要証拠金が40,000円になれば、その他の条件が同じなら維持率は250%になります。

つまり、価格がほとんど動いていなくても、ポジションを増やすことで証拠金維持率が低下する場合があります。

証拠金維持率とロスカットの関係

証拠金維持率は、ロスカットと関係する重要な数値です。

CFD会社では、証拠金維持率などが一定の基準に達した場合に、保有ポジションを強制的に決済するロスカット制度を設けています。

ただし、具体的な基準や判定方法はCFD会社によって異なります。

証拠金維持率が一定水準を下回るとロスカットされる場合がある

相場が不利な方向へ動き、証拠金維持率が低下すると、CFD会社が定めるロスカット基準に達する場合があります。

その場合、保有ポジションの全部または一部が強制的に決済されることがあります。

ロスカットは損失の拡大を抑えるための仕組みですが、自分が希望する価格やタイミングで決済できることを保証する制度ではありません。

ロスカット基準はCFD会社によって異なる

「証拠金維持率が何%になればロスカットされるか」は、すべてのCFD会社で共通ではありません。

会社によって、

  • ロスカット基準
  • 判定方法
  • 判定タイミング
  • 対象となる口座やポジション
  • 強制決済の方法

などが異なる場合があります。

そのため、実際に取引する前に利用会社のルールを確認することが重要です。

CFDの証拠金やロスカットの基本については、以下の記事で詳しく解説しています。

参考記事:「CFDの証拠金・ロスカットとは?仕組みと注意点を初心者向けに解説

ロスカットがあっても損失額が限定されるとは限らない

ロスカット制度があるからといって、損失が一定額以内に必ず収まるとは限りません。

相場が急変した場合などには、ロスカット判定時の価格と実際の約定価格が異なることがあります。

そのため、ロスカットだけに頼らず、事前に取引数量や許容できる損失額を管理することが重要です。

CFD会社によっては、証拠金状況が悪化したときの追加証拠金や不足金に関するルールも定められています。追証とロスカットの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

参考記事:「CFDに追証はある?追加証拠金が発生する仕組み・ロスカットとの違いを解説

CFDの証拠金維持率に一律の「安全な目安」はある?

証拠金維持率について、

「200%なら安全?」
「500%あれば大丈夫?」

と考える方もいるかもしれません。

しかし、すべてのCFD取引に共通する「○%なら安全」という基準はありません。

CFD会社によってロスカット基準が異なるほか、銘柄の値動き、ポジション数量、保有しているポジション数などによってリスクは変わります。

そのため、現在の証拠金維持率だけでなく、

  • 利用会社のロスカット基準
  • ポジションサイズ
  • 銘柄の値動き
  • 許容できる損失額

なども確認することが重要です。

証拠金維持率に余裕があるように見えても、相場急変時には短時間で低下する可能性があります。

CFDのレバレッジとリスクの関係については、以下の記事でも解説しています。

参考記事:「CFDのレバレッジとは?仕組み・計算方法・リスクを初心者向けに解説

CFDの証拠金維持率を確認するときの注意点

CFD会社ごとの計算方法・表示項目を確認する

この記事で紹介した計算式は、証拠金維持率を理解するための一般的な考え方です。

実際には、CFD会社によって計算に使用する項目や名称が異なる場合があります。

取引画面に表示される証拠金維持率がどのように計算されているのか、利用会社の取引ルールを確認しましょう。

証拠金維持率だけでリスクを判断しない

証拠金維持率は重要な指標ですが、それだけで取引リスクの大きさを判断することはできません。

例えば、

  • ポジション数量
  • 損切りまでの値幅
  • 銘柄の値動き
  • 複数ポジションの合計リスク

なども確認する必要があります。

また、経済指標や金融政策、市場ショックなどによって価格が急変すると、証拠金維持率が短時間で大きく低下する場合があります。

証拠金維持率は、リスク管理で確認する項目の一つとして考えましょう。

口座残高と有効証拠金を混同しない

口座残高と、現在の評価損益などを反映した有効証拠金は同じとは限りません。

例えば、口座残高が100,000円でも、保有ポジションに含み損が発生していれば、有効証拠金はそれより小さくなる場合があります。

そのため、口座残高だけではなく、現在の評価損益を反映した口座状況を確認することが重要です。

CFDの証拠金維持率についてよくある質問

証拠金維持率は高いほどよいですか?

一般的には、必要証拠金に対して証拠金維持率が高いほど、余裕のある状態を示します。

ただし、高ければ安全という意味ではありません。

銘柄の値動きやポジション数量、利用会社のロスカット基準なども確認しましょう。

証拠金維持率が100%を下回るとロスカットされますか?

一律にはいえません。

ロスカット基準や判定方法はCFD会社によって異なります。

「100%」という数字だけで判断せず、利用しているCFD会社の最新のロスカットルールを確認してください。

証拠金維持率はどこで確認できますか?

取引画面や口座情報などから確認できるCFD会社があります。

ただし、表示場所や名称は会社・取引ツールによって異なります。

利用している取引画面の口座状況や証拠金情報を確認しましょう。

まとめ|証拠金維持率は証拠金状況を確認する重要な指標

CFDの証拠金維持率は、必要証拠金に対して有効証拠金がどの程度あるかを比率で示す指標です。

一般的には、

証拠金維持率(%)=有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

という考え方で計算されます。

証拠金維持率は、含み損の拡大やポジションの追加などによって低下する場合があります。

また、計算方法やロスカット基準はCFD会社によって異なるため、「○%なら安全」と一律に判断することはできません。

証拠金維持率だけを見るのではなく、ポジション数量や許容できる損失額、利用しているCFD会社のロスカットルールなどもあわせて確認しながら、口座全体のリスクを管理しましょう。

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